元気で長生きを実践するための「アクティブシニアへのアロマテラピー」

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2023年5月31日(水)、いきいきシニアセンター(藤沢市老人福祉センター)湘南なぎさ荘にて、ナチュラルエイジングコーディネイター山内さちこさんによる「アクティブシニア向けのアロマ講座」が開催されました。コロナ禍以前からのご縁で、定期的にアロマの講座を開催しているという山内さんから、当日のレポートが届きました。

 

文:ナチュラルエイジングコーディネイター 山内さちこ

アロマテラピーもなぎさ荘のスタッフの一員に…

いきいきシニアセンター(藤沢市老人福祉センター)湘南なぎさ荘のスタッフの方にご提案をいただき、利用者の皆さまの気分をリフレッシュするため、エントランスに置くアロマのプロデュースをさせていただくことになりました。
コロナ禍により、マスク着用が当たり前となった時代のため、「アロマの香りを漂わせても効果がないのでは?」というご指摘もございました。
しかし、月1回、午前・午後と香りを変え、ブレンドオイルをコーディネイトし、ディフューザーを使ってほのかに香りを漂わせてみると、「利用者さまが毎月楽しみにして下さっていて、ディフューザーが置いてある近くの椅子で談笑される光景が増えてきている」と、ご報告を受けました。
押しつけがましい香りのご提案は、効果が半減してしまいますので、少し時間がかかっても、ほのかな香りを感じていただくことで、アロマテラピーがなぎさ荘のスタッフの一員のようにお役に立てることを願っておりました。

アクティブシニアとは?
アクティブ(active)=活動的、積極的という意味で、年齢にこだわらず趣味や仕事に意欲的で、健康志向が高く、元気で活動的な60歳以上の中高年のことを指す。シニア(senior)は、60歳、または65歳以上の人のことを指すが、シニアという言葉には明確な定義はない。

スタッフからの提案で

昨年の夏を過ぎた辺り。スタッフから「そろそろ利用者さまにもエントランスの香りを楽しみにして下さる方も増えたので講座を開催しましょう」とお声をかけていただきました。
第1回目の講座は、2022年11月29日(火) 。テーマは、「アロマテラピーで、ハンドマッサージ」でした。 アロマとハンドマッサージで、脳を活性化して元気に長生きをしようという目的で講座をスタートしました。

私のアクティブシニア向けの講座は、必ず誰にでもできるエクササイズを入れて参加者の皆さまに身体を動かしていただきます。楽しく身体を動かして、香りを感じ、身体を大切にすることや慈しむことの大切さをお伝えすることを目的としています。
参加者の年齢は、60〜80代後半の元気で年齢を重ねて健康寿命を延ばしたいという方たち。皆さま、アロマテラピーにも興味深々。前のめりになって、私の講座を受講して下さっていました。

制汗スプレーと夏の肩凝りケアのマッサージオイル作り

第1回目の講座が大評判でしたので、2023年度は、5・8・11月と講座開催の予定が決まり、今回5月31日(水)に第2回目の講座が開催されました。
第2回目のテーマは、 梅雨の季節に入ってきますので、「制汗スプレーと夏の肩凝りケアのマッサージオイル作り」でした。ありがたいことに、募集してすぐ20名の定員のお申し込みは終了。なぎさ荘の皆さまに確実にアロマテラピーが浸透してきていることを実感いたしました。
制汗スプレーには、2種類のブレンドを用意し、参加者の皆さまが実際に香りをじっくりと感じる時間を持ち、 隣の席の方とも香りをシェアしながら選んでいただいたり、ご意見を伺ったりしました。


アロマテラピーを通じて認知機能の低下を遅らせる効果も期待できると参加者さまにお伝えすると、皆さま真剣に香りを感じ、積極的にご意見もいただき、元気で長生きをしたいお気持ちがヒシヒシと伝わってきました。
会場内は、制汗スプレーのとてもいい香りが漂い、リラックスした雰囲気が出来上がったところで、椅子に座ってもできる簡単な肩凝り体操のご指導。 肩甲骨の可動域をチェックするところから始まり、冷房の悪影響で首や肩凝りを悪化しないために、簡単な肩凝り体操をご指導いたしました。


頭痛があった方、気分が落ち込んでいた方、首が凝っていた方など、さまざまに凝りを感じてらっしゃる方が、簡単な肩凝り体操で随分スッキリしてきたことを実感され、肩や首周辺の血流がよくなったところでアロマテラピーによる肩凝りのセルフケアに入っていただきました。

アクティブシニアにこそ伝えたい。セルフケアで大切にしたいこと

マッサージオイルは、あまり刺激の少ないブレンドオイルを事前に作成。1つひとつの香りをムエットで試していただき、感想を伺いました。
「肩凝りが治りそう」「気持ちがすっきりする」「しゃきしゃきする」などのご意見を伺いながら、アシスタント2名が参加者のボトルにブレンドオイルを入れて行きました。
「もう少しオイルを足したい」というご要望も出て、皆さまがどんどんアロマテラピーに対して前のめりになっていくご様子に大感激でした。
マッサージオイルがそれぞれのお手元に行き渡り、まずは、マッサージオイルの香りを嗅ぎながら呼吸を整えるところからスタート。

オイルマッサージの手順

① マッサージオイルを手に取り、香りを感じる
② ゆっくりと呼吸をして心を落ち着かせる
③ 1日の終わりに頑張った身体に感謝を伝えて自分の体と向き合う
④ 首から後頭部にマッサージオイルを優しく塗布する。
⑤ 凝っていると感じているところは、指の腹を使ってほぐしていく
⑥ 胸を広げるようなゆっくりとした呼吸で、デコルテにオイルを優しく塗布する
⑦ 鎖骨と鎖骨の下のこわばりを指先で円を描くようにほぐしていく
⑧ ①から⑦までのこわばりのあるところ、気になるところをもう一度行う

私は、アクティブシニアにこそ、【身体を労わること、感謝をすること、頑張ってきた自分をほめて称えてあげること】が必要であると必ずお伝えしています。
オイルマッサージのご指導の後、参加者の皆さまの感想をいただく時間を設けました。 なぎさ荘のスタッフの方が事前に席を決めていてくださっていたので、お1人おひとりのお名前をお呼びしながら感想を伺うことが出来ました。

20名の参加者の皆様からの感想

「楽しかった、アロマテラピーって素晴らしい」
「肩凝りがすっきりした」
「鬱な気分がすっきりした」
「身体を大切にしてあげようと思った」
「自分の身体に感謝の気持ちをもっと持とうと思った」
「アロマの香りを感じて気持ちがよくなった」
「これから少しアロマを楽しみたいと思った」
「感謝を込めてマッサージをすると身体が応えてくれると言うお話があり、とても実感した」
などなど、私がお伝えしたいこと以上のご感想をたくさんいただきました。

アロマテラピーをアクティブシニアにお伝えし、健康寿命のアップにささやかでも貢献したいとかねてより思っておりました。
元々20年近くのお付き合いがあるお客さまが、なぎさ荘の運営に携わっていらしたご縁からのスタート。 私のライフワークとして、じっくり育てて行ければと考えております。 私のアロマテラピーの講座は、「楽しく、笑って、動いて、ちょっとキュン」として、参加者の皆さまが、香りを通じて生きていることの有難さを実感して下さればという想いが含まれております。

次回に向けて〜元気に100歳を迎えることを目標に〜

次回開催は、8月30日(水)10時20分~。すでに数名の方からは「次回も参加するからね」と言っていただけ、テーマは、足の老化を食い止め、むくみ&冷え防止のアロマテラピーによるフットマッサージと 足指&足裏体操のご指導を考えております。
アクティブシニアが医療にも介護サービスにも頼らず、元気に長生きをしていただくことは、ひっ迫している健康保険介護保険の負担軽減にもつながります。
また、今年63歳を迎える私にとっても他人事ではないのです。 病気を未然に防ぎ、元気に100歳を迎えることを目的に、私自身もアロマテラピーを通じて生涯現役を目指して行きたいと思っております。 

著者プロフィール

山内さちこさん


ナチュラルエイジングコーディネーター。1998年、横浜にリフレクソロジー専門店をオープン。2018年、セラピスト歴20年の集大成として、更年期障害に苦しむ女性が安心して相談できるサロン「ホリスティック メノポーズラボ」を逗子と横浜に開設。https://holistic-menopause.com

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