長年にわたり東南アジアと日本を行き来し、各国のセラピーを体験している株式会社シャンティ アジア プロモーション代表の中島由美子さん。自然療法士、レイキティーチャー、催眠療法士などさまざまな資格をもつ「セラピストのプロ」である中島さんが、バリ島でさまざまなスパスクールと最先端ウェルネス施設を訪れました。その様子を2回にわたってレポートします。
前編では日本人にも人気の4つの「スパスクール」を紹介しましたが、後編ではバリ島中部・ウブドにある3つの「ウェルネス施設」の魅力を伝えます。
文:株式会社シャンティ アジア プロモーション代表 中島由美子
ヨーガの聖地、ウブドを訪れる人が多い理由
こんにちは! アジア専門トラベルライター・ホリスティックヒーラーの中島由美子です。
私がこの40年で100回以上通ったバリ島には、多種多様の充実したセラピーメニューを受けることができる施設が数多くあります。
「神々の島バリ島」にスパ留学をするからには、世界各国のセラピーの最前線のメニューも併せて体験したい!という方もいると思います。それらを体験できる施設がヨーガの聖地ウブドにどんどん増えています。
もともとウブドに住むヨーロピアンたちはベジタリアンやビーガンが多く、世界のスピリチュアルな人たちが長期滞在するエリアでした。そのためウブドではグルテンフリー、MSGフリーのレストランを探すことは難しくありません。
近年、バリ島ではオーバーツーリズムによる大渋滞が起きています。そこで、バリで知り合ったヨーロッパやアメリカからの旅行者に「どうしてこんなに人々が大挙してバリに押し寄せるのか?」と聞くと、「どこの国もそうだと思うけど物価の上昇が酷く、皆とにかく疲れていて未来に対する不安が常にあるため心が晴れない。だから癒されたくて、バリに来たんだ」と言っていました。
コロナ以降、世界的にスピリチュアルな価値観を持つ人たちが増えています。病気の治療法においても、医療と未病ケア、東洋医学と西洋医学、セラピーやヒーリングなどの境目はどんどんなくなってきていて「“病”を治すのは薬と手術だけではない」ということに気づいた人たちが、バリ島のスピリチュアルな施設でさまざまなセラピーやヒーリングを受けに来ているのです。
必要とされる未病ケアとセラピー
私が主宰する「ホリスティック数秘術カウンセリング講座」や「レイキヒーラー養成講座」では、受講生の皆さまに「今日からガンです」「今日から鬱です」というように、突然病気になる人はいないとを話しています。なぜなら、そうなる何年か前に、すでに自律神経系のアラート(眠れない、食べられない、集中できないなど)があったと考えられるからです。
ただ、未病の段階では一般的な西洋医学中心の病院を訪れても、「もっと悪化したらまた来てください」という診断を受けることがあるため、未病ケアには西洋医学以外のアプローチが必要だとされています。
ホリスティックな観点において、心身の「病気」は、以下の順序で生まれると考えられています。
(1)認知の歪み:私さえ我慢すれば良い、周りの人全員に好かれないといけない、など、考え方の癖にとらわれて自分を苦しめてしまう状態
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(2)ストレスフルな状態がもたらす負の感情
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(3)行動の乱れ:集中力の低下、気力の減退など行動に影響が生じる
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(4)生理的な乱れ:心拍数の増加や血圧の上昇、筋緊張といった身体の生理学的な変化、頭痛・胃痛などの身体に生じる反応
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(5)病気:病名が明確になる
心の病気につながる(1)「認知の歪み」を改善するには、「カウンセリング」や「セラピー」が有効です。例えば、アロマテラピーやレイキヒーリングは「感情」のコントロールをサポートし、「生理的な乱れ」にもアプローチします。またスパメニューやエステティックなども、病気が発症した後の「生理的な乱れ」や「負の感情」に対して、深いリラックス効果をもたらすことが可能です。
そう考えると、セラピストがクライアントに対してアプローチできる範囲は、意外と広いのではないでしょうか? その可能性を広げるために、セラピストの皆さまには癒しの実体験を増やすことで、自身の癒しスキルを高めてもらいたいのです。
なぜなら「カウンセラー」は、自分が悟ったところまでしかクライアントを誘導できません。そして「セラピスト」は自分が経験した癒しの状態までしか、クライアントを癒せないからです。
ここからは私が訪れたバリ島中部・ウブドで体験した、深い癒し体験を広げることができる3つのウェルネス施設をご紹介します。
世界最大規模の有名ウェルネスセンター「YOGA BARN(ヨガ バーン)」
1つ目に訪れたのは、老舗ヨガ施設の「YOGA BARN(ヨガ バーン)」です。ウブドで聖なる猿の森としても知られる「モンキーフォレスト」から徒歩5分で行くことができるリトリートセンターです。2007年のオープン以来、スタジオ、ビーガンカフェが増築され、宿泊施設まで備えた世界最大規模の有名ウェルネスセンターの1つとして認知されています。
この施設では「ヨガティーチャーコース」だけではなく、多種多様なセラピーのクラスを体験することができます。クラスの種類は、レイキ、瞑想、マインドフルネス、シータヒーリング、サウンドセラピー、ダンスセラピー、水中セラピー、フードセラピー、鍼灸、占星術、チャネリング、ハイドロセラピー、催眠療法などさまざま。
気になったクラスを見つけたら、気軽に飛び込んで体験してみましょう。コミュニケーションに不安があっても、スピリチュアルな価値観を持つ欧米人は皆さん優しいので、楽しい経験につながるはずです。コミュニケーションは言語情報だけではないということを、感じることができるでしょう。
ヨガスクール、ウェルネス施設として有名な「alchemy bali(アルケミー バリ)」
続いて訪れた場所は、ウブド中心地から少し離れたプネスタナンにある「alchemy bali(アルケミー バリ)」。2011年に創業した施設で、「錬金術」という意味の「アルケミー」はヨガスクールやウェルネス施設としても有名ですが、何といっても人気なのはオーガニックカフェの美味しいサラダメニューです。レストランはいつ訪れても、世界のヨギーニたちで賑わっています。
竹構造の建築が印象的な施設内では、人々の意識変容のためのヒーリングメニューが豊富に提供されています。その種類は、先に紹介した「YOGA BARN」と肩を並べるほどです。そして、エシカルなライフスタイルを彩るオリジナルの生活グッズが取り揃えられています。
古代サウンドヒーリングが体験できる「Pyramids of Chi(ピラミッド オブ チ)」
そして最後に紹介するのが、ウブドの中心地から車で20分ほど進むとジャングルの中に突然出現する、巨大なピラミッドが特徴の施設「Pyramids of Chi(ピラミッド オブ チ)」です。
ここでは、音(振動、波)のエネルギーで癒される「サウンドヒーリング」を、最新の音響システムで体験することができます。ボディソニック、ゴンセラピー、レインスティックなどの組み合わせで、「太古の地球の自然音」を体感できるサウンドヒーリングは毎日大盛況。さまざまな国からの参加者で、カフェエリアはいっぱいでした。
ピラミッドの形には宇宙エネルギーなどを受けて、内部にあるものの生命力を活性化させる効果があると言われています。施設内では、そのピラミッドパワーを活用した新月や満月の瞑想やスピリチュアルなセレモニー、そして皆既月食や皆既日食などの大きく天体が動くタイミングに合わせた多くの特別イベントが企画されています。
今回ご紹介した場所以外にも、バリ島にはスパスクールやヨガ施設、ローフードシェフの学校もたくさんあります。
バリ島は、これからも外国人観光客のニーズに応える形で新しいウェルネス系施設が増えると言われており、引き続き注目が集まることでしょう。
この記事を通してセラピストの皆さまが自身の希望に合うスクールやウェルネス施設を見つけ、バリの精神文化にリスペクトを持ちながら学び、癒される機会に恵まれますように。Om shanti shanti shanti.
バリ島で日本人にも人気の4つの「スパスクール」を紹介した、前編のスパスクール編はこちら。
著者プロフィール
中島由美子
(株)シャンティアジアプロモーション代表。ホリスティック数秘術協会代表。自然療法士、ホリスティックヒーラー、催眠療法士。「天が味方する! 引き寄せの法則」講師。
風の時代になり、この3次元からどんどん店舗や商品、業種などが淘汰されて消えています。先を見通せる「スピリチュアルな感性と技能」と「現実的なビジネスセンス」の両方を学ぶと、コロナ時代でも生き残れるビジネスができます。地方都市の8畳間のカウンセリングルームからスタートし、20余年で年商1億円企業に発展させた当社の豊富な知識と経験をもとに、皆が幸せになれるスピリチュアルビジネスのノウハウをしっかりお伝えします。