柴又帝釈天の名物・草団子は、なぜ「草」団子なんでしょう?

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先週末は、東京でも大雪の予報が出るほど冷え込みましたね。3月にして、この冬一番の寒さということでしたが、そこまで積もらずに済んで一安心。

そんな週末は柴又の帝釈天に足を運んできました。映画『男はつらいよ』シリーズの舞台として超有名スポットですが、訪れたのは今回が初めて。映画ファンの友人に誘われてお出掛けしたものの、実は同作を未視聴だった私。これでは楽しめないのでは!?と、急遽1作目だけはちゃんと履修してから向かいました(笑)。

余談ですが、この頃(昭和中盤)の日本映画って、社会や家族のあり方が今とはまた少し違ってとても新鮮でした。人と人の距離が濃密であったり、女優さんの美しさにもハッとしたり。もちろん映画ですから、実際の市井がそうであったとは限りませんが、なんだかとてもパワフルなエネルギーを感じたのでした。

左:帝釈天の楼門 右:草団子を購入したのは、映画で寅さんの実家としてロケが行われた「とらや」さん(当時は「柴又屋」さん)

帝釈天の参道には、うなぎ屋、飴屋、煎餅屋などがズラリと並び、賑わっています。柴又といえば草団子も有名ということで、我々もいただきました。これがめちゃめちゃ美味しかったです! 食レポしている場合ではないのですが(笑)、お餅にしっかり練りこまれたヨモギの香りが爽やかで、柔らかくてモチモチ。餡子も甘さ控えめで、ヨモギの香りを邪魔しないのに、小豆の味がちゃんと立っていました。名物になっちゃうのも頷ける美味しさです。

ところでどうして柴又って草団子なの?と、ふと気になり調べてみると、江戸時代にこの辺りは米作りが盛んだったようですね。農家では江戸川沿いの土手でヨモギを摘み、搗いたお米に混ぜてお団子にしていたのが始まりだそうです。それが帝釈天詣の人々に広まり、名物となっていったと言われています。ふむふむ。

なお、ヨモギを使うのに、どうして「草」団子という名前なんだろう?と疑問に思われませんか? 実は「草団子」の名前が最初にあり、元々はハハコグサ(春の七草の1つ「ゴギョウ」の別名ですね)を使っていたそうなんです。それが、いつしかヨモギに取って代わられたみたいです。

ヨモギは古来“万能薬”として知られており、健康にお役立ちな効果効能もたくさんありますね。抗炎症、抗酸化、デトックス、内部浄血効果、ダイエット、そしてアトピー性皮膚炎の改善からがん予防まで期待されています。美味しくて身体にも嬉しいなんて最高!
一方で、下火になってしまったハハコグサも、こちらはこちらでちゃんとその有用性が知られています。鎮咳、去痰、咽喉の腫れなど呼吸器系症状や、利尿作用などに用いられてきたようです。

黄色い花をつけているのがハハコグサ

どの国、どの地域であっても、人類は暮らしの中で自然に、植物の力を見出し活用しているものですね。そんな壮大な人類史に思いを馳せながら、皆さまもぜひ美味しい草団子食べてくださいね♪

編集部T

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