ある先生から、素敵な香りのお手製石鹸をいただきました!
なんて癒される香りでしょう。使うのがもったいないくらいです。しばらくお部屋に置いて香りを楽しもうかななどとワクワクしています。
さて、セラピストのみなさんは、アロマをされている方はもちろん、嗅覚に敏感な方々が多いのではないでしょうか。
嗅覚は、人間の五感の中で最後まで残る強い感覚だといいます。記憶から失われる順番は、聴覚→視覚→触覚→味覚→嗅覚の順だそうです。
確かに祖父母の家の匂い、部活で仲間たちと汗したグランドの匂いなど、当時の風景、物音や声よりも鮮明に思い出されます。
そして嗅覚は本能や情動とも直結しており、街中でふっとかつての恋人と同じ香水の香りがしてキュンとなる、なんてのも、そのためです。
コロナの後遺症で嗅覚障害から味覚障害が起きてしまった人の話を聞いたことがあります。
どのようにして嗅覚・味覚障害に気づいたのかを聞くと、「回復して馴染みのラーメン店に行ったところ、いつも美味しく食べているはずのラーメンがしょっぱくて食べられたものではなかった」というのです。
自覚のないうちに嗅覚が低下していたことで、ラーメンの出汁の風味などを感じることができず、塩味だけを強烈に知覚してしまったのだそうです。
その話を聞いて、ぞっとするとともに嗅覚の大切さを知りました。
私たちは単純に舌で味わうだけでなく、嗅覚による香りを同時に知覚することで、料理の複雑な風味を立体的に感じているのですね。
視力などには気をつけるものの、嗅覚を気にすることは個人的に少なく、大切にしなければ、と思わされました。
そこで嗅覚について気になって調べてみたところ、やはり加齢によって衰えるものではあるそうです。60代くらいから低下していく傾向にあるとのことでした。
そして初めて知ったのですが、認知症と嗅覚とには関係性があるのだとか。
認知症の発症前あるいは発症の早期から、嗅覚障害が起きるそうです。嗅覚障害が起きたあとに記憶の障害が起き始めるといいます。
記憶や情動と直結している嗅覚が衰え、記憶障害が起きる——誰もがやがて迎える老いを思うと切ない気持ちになります。
ただ逆にいえば、嗅覚の衰えに気を配っていれば、認知症の早期発見にもつながるということ。
自分や家族の健康寿命を長くするためにも、嗅覚に気をつけることは大切でしょう。
そして嗅神経は障害を受けても再生することができる珍しい神経細胞だそうで、「嗅覚刺激治療」という、いわば嗅覚のリハビリ治療があるのだそうです。
その方法は、3種類の香りを1日2回、10秒ずつ、どんな香りかを意識しながら嗅ぐというシンプルなもの。
コロナ後遺症の治療などにも用いられています。
嗅覚をトレーニングできるなんて思いもよらなかったので新鮮な驚きでした。
記憶に残り、本能や情動に働きかける。味覚にも関わる。
嗅覚の奥深さに感じ入る春の日でした。
編集部O
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