関東の「全国和精油MAP」(セラピスト4月号連動記事)

投稿日:2018年3月8日

本誌掲載の「全国和精油MAP」を拡大版でお届けするこの記事では、各ブランドの特徴や抽出している植物について。また、実際に植物に触れて、和精油を抽出している方々だからこそ感じる和精油の魅力を紹介します。第2弾は、関東編をお届けします。

構成◎本誌編集部

東京ほか全国

グリーンフラスコ株式会社
グリーンフラスコJ-aroma
東京都目黒区自由が丘1-25-1 野澤ビル2F
TEL:03-5729-1660
fennel@greenflask.com
http://www.greenflask.com/
2001年からスタート(販売歴は17年)
FSC 北海道モミ、北海道和ハッカ、青森ヒバ、木曽ヒノキ、埼玉クロモジ、戸田香果橘、空海コウヤマキ、土佐小
夏、高知柚子、四万十ショウガ、筑後ショウノウ、沖縄月桃、沖縄シークヮーサー
日本各地の芳香植物から精油を抽出し、科学的な検証を行うことで植物型のライフスタイルを復活させるJ-aromaプロジェクトを推進しています。販売と共に「J-aroma マイスター養成講座」を開催して、10 種の国産精油の歴史からエビデンス、実践法まで学び普及させるマイスターを育成しております。また、国内版フェアトレードとして、生産者(森林組合等)と業務提携を行い長期にわたる友好関係を築いています。
戸田香果橘(へだたちばな)
柑橘の中でも重厚感のある香り。気を巡らせる力が強く、心を照らし、体を温めます。日本原産の柑橘であり、古代は非時香果(ときじくのかぐのこのみ)と呼ばれていました。時代は異なるものの、空海と縁が深い垂仁天皇が、田道間守(たじまもり)に、常世の国へ探しに行かせた不老長寿の薬です。富士山は橘香る香久山として知られていて、みかんを乗せた鏡餅は、富士山と太陽(橘)の象徴です。
歴史を思い出す、心にしみわたる香り。種類も豊富になってきたので、国産精油(J-aroma)同士のブレンドも奥
深く楽しめ、使い方も繁用性があります。トリートメントに活かしているセラピストも増えています。
戸田香果橘(へだたちばな)

 

東京ほか全国

株式会社カリス成城
Charis Seijo(カリスセイジョウ)
東京都世田谷区成城6-15-15
TEL:03-3483-1960
info@charis-herb.com
http://www.charis-herb.com
1983年(35年目)
フジバカマ、クロモジ(野生種)、月桃、伊予柑、カボス、クスノキ、シークヮーサー、シソ、夏ミカン、ヒノキ、ヒバ、
モミ、柚子、和ハッカ
国内外問わず、生産者さんや畑とのつながりを大切にしています。なるべく産地も訪ね、採油に従事することで、持続可能な農業の維持と、地域活性の一助になってほしいと願っています。栽培方法や採油の方法は、可能な限り、産地の方たちと相談して、一緒により良い商品づくりができるような関係を構築できるように心がけています。
フジバカマ、クロモジ(野生種)
フジバカマ
万葉の昔から愛されてきた植物は、高貴で、蒼く瑞々しい香り。埼玉県秩父の畑で、可憐に咲くフジバカマの葉から採油。地元で「農の名人」といわれる方の手で、希少な苗から採油できる量まで、畑を作り上げていただきました。
クロモジ
野生ならではの、優れた抗菌性と切れ味のある爽やかな香り。ふだん人が立ち入らない埼玉県秩父の森林で、特別に許可をいただいた野生のクロモジから採油。(*いずれも、生産地では、採取→乾燥→蒸留にいたる全工程で、気候、気温によって作業内容を調整し、最も良い状態で採油できるよう、細かくデータ蓄積をしています。)
全国の産地の方と精油を通じた交流が深まるにつれ、「日本は何て素敵な香りにあふれた国なんだろう」と実感しています。アロマテラピーで使われるようになったのは最近だとしても、植物は昔からその地に生きていたものがほとんどで、懐かしく親しみのある香りです。また、産地には、採油に至るさまざまなドラマがあり、歴史があります。長い間伝承として重用されてきた植物が、科学的なアプローチにより、すぐれた効能を有することを知ることも、国産精油に関われる喜びです。「植物とともに生き、その恵みを享受してきた」古からの日本人の営みさえ感じられます。またあの森へ、あの畑へ、あの方達のもとへ出かけて、香りに出会いたいと思っています。
フジバカマ

 

東京ほか全国

(株)生活の木
生活の木
渋谷区神宮前6-3-8
TEL:0120-175082

https://www.treeoflife.co.jp

1985年から販売スタート
シソ、クロモジ、月桃、スギ(木部)、ヒノキ、ヒバ、ショウノウ、柚子(水蒸気蒸留)
パートナファーム(提携農園)から直接厳選された精油を仕入れ、工場(瑞浪商品本部)で精油を充填し、製品化
しています。また、成分分析表をWEB 化し、精油の成分を確認できるようにしています。
シソ
澄み切ったグリーンの香りが特徴で、気持ちを爽やかにリフレッシュさせます。日本食に欠かせない和のハーブであ
り、海外でもシソに含まれる「ぺリラアルデヒド」の成分を調香に活用して透明感のあるグリーンな香りを補強する目的で使われるそうです。海外でもこの香りは受け入れられるのではないでしょうか。
奈良の正倉院には、さまざまな香木が収められていて、日本は古くから香りを活用する文化があります。例えば江戸時代には、ポルトガルから持ち込まれた蒸留器は「らんびき」と呼ばれ、芳香植物から精油を抽出するのに使用されました。日本原産植物の精油は、和種ハッカやショウノウ(クスノキの芳香成分)が重要な輸出品であった時代背景もあり、少量生産ながらも、欧米のものとは違った魅力があります。日本のみならず、海外でも人気の高まりを感じています。和精油を今後広く浸透させていけたらと感じています。
シソ

 

東京ほか全国

株式会社美健
デイリーアロマ 和精油シリーズ
東京都豊島区西池袋3-30-4 K&H ビル 6F
TEL:03-3985-3713
eigyo@e-biken.co.jp
http://www.e-biken.co.jp/
昭和57年からスタート
柚子、伊予柑、レモン、シークヮーサー、ハッカ、ヒバ、ヒノキ
公益社団法人日本アロマ環境協会の表示基準適合認定精油です。 基準に沿った情報を分かりやすく記載しているので、安心して選べます。開封前の酸化による品質の劣化を防ぎ、フレッシュな香りを保つため、精油は全て窒素充填をしています。
柚子/和精油シリーズ人気No.1。高知県で一つひとつ大切に育てられた柚子を四万十川の水を使用し、水蒸気蒸留
法でていねいに抽出。爽やかな心地よい柚子本来の香り。現在は生産農家も少ないため、採れる量も希少です。
日本で作られているからこその安心感や、日々の暮らしの中で身近にある植物の香りなので心地よく、馴染み深い
ところが魅力だと考えています。
柚子

 

 

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