株式会社リクルートライフスタイルの美容に関する調査研究機関「ホットビューティーアカデミー」は、美容サロンの利用実態を調査する「美容センサス2018年上期」を発表した。これは、男女のリラクゼーションサロン、ネイルサロン、美容院・理容室など美容サロンの利用率、利用頻度、利用単価などに関して経年的に調査したものだ。
ここでは、セラピストに関係の深い、過去1年間のリラクゼーションサロンの利用に関する実態調査の結果を紹介する。対象は、全国の人口20万人以上の都市在住者のうち、15~69歳の男女13,200人で、インターネットにおけるアンケート調査を元にしている。
リラクゼーションサロンを過去1年間に利用した人の割合(利用率)は、着衣(整体、タイ古式やリフレなど)、脱衣(アロマトリートメントやリンパトレナージュなど)の両ジャンルにおいて、女性は横ばいとなったが、15~19歳の女性では、着衣が10.8%で前年比4.5ポイント増、脱衣は6.3%で前年比3.8ポイント増と利用率が増加する結果となった。男性全体では着衣が14.2%で前年比の1.5ポイントと微増した。
また、1年間の利用回数では、女性が着衣では5.35回で、前年比6.1%減、脱衣が2.89回で、19.0%減と共に減少。男性全体では、着衣が5.31回で5.2%減、逆に脱衣は3.53回で9.3%増加が見られた。
1回あたりの利用金額では、女性が着衣が4,060円で前年比3.5%減、脱衣が5,923円で5,3%減と厳しい結果となったが、男性では、着衣が4,155円で前年比3.0%増、脱衣が6,051円で7.0%増と増加していた。
その他、サロンを予約する際は、両ジャンルにおいて男女ともにネット予約が増加し、電話予約が減少。女性の着衣(整体、リフレなど)では、電話での予約が36.8%、ネット予約(パソコン、スマートフォン、携帯電話)が42.8%で、初めてネット予約が上回る結果となった。
「美容センサス2018年上期」の結果から、若年の女性の利用率の増加や、男性のサロンでの利用金額の上昇やアロマトリートメントなど脱衣で行うリラクゼーションの利用回数が増加傾向にあることから、今までの20・30代〜の女性層だけでなく、若年層や男性客へ向けたメニューを取り入れたサロン作りを行うことも、経営する上で大切になってくるだろう。また、スマートフォンの普及により、いつでも、どこでもインターネットを利用できる時代となり、ネットで簡単に予約できるシステムの導入は、お客さまに選ばれる上で必要不可欠かもしれない。