こんにちは。編集部のバラールです。
実は今、次号「セラピスト12月号」の編集作業も佳境に入り、神経高ぶる毎日。そんな時に限って想定外のことが起こったりして、心がざわつき落ちつかない……。
この“なんだか心がざわつく”時、私は、木の精油を香らせるか、愛犬の顔(写真)を見るか(笑)、最近では「塗香」で心を整えています。写真は、その塗香を入れて持ち歩くための「塗香入れ」です。
「塗香」は「ずこう」と読み、文字通り“塗るお香”です。
もともとは(今でもそうですが)お坊さんなどが読経の前などに手や身体を清める際に用いられるもので、白檀や桂皮、丁子などの香原料を微細な粉末にしたもの。火を使用しせず、少量を直接手などに塗って香らせます。最近では、この塗香をコロンのように、また、自宅でリラックスするときのアロマとして使用している人も多いのだそうです。べたつかないのも好評なんだとか。
この塗香、実は“最近のお気に入り”。年を重ねるにつれ塗香のおもな香料である白檀が好きになり、なかでも焚かない香木の独特の甘く、そして辛い香りにはまってしましました。
塗香については、紀元前3世紀に作られた仏教の経典の「華厳経」にすでに、塗香の効果、効能として『塗香の十徳』が記されているそうです。
・感格鬼神
・清浄心身
・能除汚穢
・能覚睡眠
・静中成友
・塵裡偸閑
・多而不厭
・寡而為足
・久蔵不朽
・常用無障
効果効能に加え、最後の「常用無障害」がまた香の素晴らしいところだと思います。お香はもともとはお薬。今の漢方の考え方に通じているところがありますね。
機会がありましたら、ぜひ香ってみてくださいね!