幸せホルモンや愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」。脳内の視床下部で作られるこのホルモンは、セラピストが施すタッチングやアロマセラピーの香りによって、その分泌が促されます。
現在、「セラピスト誌」では、桜美林大学リベラルアーツ学群教授で、タッチケア研究の第一人者である山口創先生が、香りとタッチングによりオキシトシンを増やす仕組みや実例を紹介しています。
2021年8月号からスタートしました連載「香りの奇跡、タッチの魔法。」は、
第1部「タッチングとオキシトシンの関係」
第2部「アロマセラピーとオキシトシンの関係」
第3部「タッチングとアロマの掛け合わせによる効果」 と展開していきます。
現在発売中の「セラピスト2月号」では、年を重ねるごとに求められる、「高齢期から終末期」のタッチングをテーマに、タッチングの意義や効果を解説しています。
「人は誰でも加齢によって、五感が鈍くなってきますが、触覚は少し違っています。例えば大工が作る、薄絹のように美しいカンナの削りカスは、僅か数ミクロンの厚さしかなく、その違いを触り分ける鋭敏な触覚は加齢の影響をあまり受けず、むしろ熟達につれて優れていきます。 また好きな人に触られたり、マッサージを受けた時に感じる“気持ちよさ”を感じる触覚も、加齢によりむしろ敏感になるのです。だから高齢者こそ積極的にマッサージやエステを受けて欲しいと思っています」(山口先生)
タッチングの回数は、年を重ねるごとに減少傾向にあるのかもしれませんが、むしろその必要性は増しているのですね。
山口先生が連載中の「セラピスト2月号」は、現在発売中です。
編集部I