近年、男性クライアントを受け入れてくれるサロンが、少しずつ増えてきました。個人的には嬉しい限りですが、それでもまだセラピストの心理としては不安な面が大きく、セラピー先進国である欧米に比べてしまうと、はるかに少ないのが現状です。
「日本のオイルマッサージの歴史は、エステティックから始まりアロマセラピーへと続きました。そのため、クライアントについても女性限定が当たり前の状況でした。
日本では、セラピストは女性・クライアントも女性が常識となり、長い間、誰も疑問を持たなかったのではないかと思います。
しかし、欧米では男性もオイルマッサージを受けるのが当たり前。さらに、オイルの施術をするセラピストも男性が半数ほど居るのが普通なのです」
こう語るのは、アメリカ・ニューヨーク州政府認定マッサージ・セラピストの國分利江子さんです。
現在発売中の「セラピスト2月号」では、國分さんのスクールで学び、男性クライアントへの施術に興味をもち、「SPA TAN-NEN」チーフセラピストとして男性クライアントも満足させる施術メニューを開発。積極的に取り組むことで、お店の4割にまで男性ファンを増やしたmakinoさんの取り組みについて紹介しています。
男性クライアントへの施術時のポイントは、大きく分けて以下の3つ。
①誤解のない安心と安全のために、ドレーピングで「施術の境界線」を明確にすること
②ボディメカニクスを身につけて「ダイナミック」に身体を使う施術をすること
③男性特有の症状や改善ポイントを理解し、施術を組み立てるための「筋解剖学」の知識を身につけること
これらについて、実際のオイルマッサージの技術を紹介しながら、詳しく解説しています。
男性クライアントも、オイルマッサージを求めています。着衣の施術とは違って肌に直接触れるリラックス効果や筋肉まで届く力強い圧が必要となりますが、男性にも感動を与える施術力が身につけば、女性クライアントも増えるというメリットもあるでしょう。
ぜひ、その技術を身につけ、幅広い層のクライアントに愛されるセラピストを目指してみませんか?
編集部I