コロナ禍のこの2年間は、メンタルケアの重要性が特に増しています。自分が思っている以上に、ストレスを溜め込んでしまっている人も多いでしょう。
この「ストレス」。西洋医学によるアプローチだけでなく、自然療法や各種セラピーを活用し、ケアをする人も多いのではないでしょうか。
現在発売中の「セラピスト4月号」では、アロマテラピーやフードセラピー、森林浴などの「五感へのアプローチ」によって、ストレスをコントロールする方法を特集しています。
「この数年で外出する機会が激減し、肩こりや便秘、そしてイライラの閾値が下がるといった“巡りの悪い状態”が引き起こすトラブルが起きやすくなりました。その度に自分の状態を省みては、ストレス解消を意識した食材選びをしているんです」
こう語るのは、薬剤師であり国際中医師である寺薗真衣さんです。
ストレス耐性をつけるには西洋医学的な対処療法ではなく、根治を目的とした東洋医学によるアプローチが適切です。そこで本誌では、ストレスをコントロールする「薬膳フードセラピー」の特徴や、そのレシピを紹介しています。
具体的に、薬膳フードセラピーでストレス・コントロールを行うためには、身体の中で滞りができないように気血の巡りをよくする「理気」や「活血」の働きを持つ食材を使うことをオススメしています。
「理気」とは、滞ったり正しく巡っていない気の巡りを整えること。
また「活血」とは、ドロドロしたり詰まったりしている血液の流れを良くすることです。
さらに中医学的ストレスケアには、五臓のうちの「肝」のケアがキモであることから、肝で貯えが不足している気血を補う「補気」「補血」の働きを持つ食材を用います。
この「補血」の意味は、肝の貯蔵する血と身体に栄養を運ぶ血を補うこと。
そして「補気」とは、生命活動すべてに必要なさまざまなエネルギーを補うことを言います。
「セラピスト4月号」では、寺薗真衣さんがそれぞれの食材を使った2つのレシピも紹介しています。
編集部I