「アニマルセラピーの需要は、ここ数年増えています。参加者だけでなくセラピスト自身も癒されるんですよ」
こう話すのは、「NPO法人アニマルセラピーwithワン」の代表を務める佐藤志保さんです。
佐藤さんは2015年にアニマルセラピストの資格を取得後、千葉県千葉市に施設を設立。セラピードッグやボランティアスタッフたちとともに高齢者施設、障がい者施設、病院などのさまざまな施設を訪問して、心の癒しの提供やリハビリテーションのお手伝いをしています。
佐藤さんがアニマルセラピーの大きな特徴として挙げるのは、“幸せホルンモン”である「オキシトシン」を分泌させるということ。
「オキシトシンが不足しているクライアントには、動物からの“無償の愛”が有効です。そしてクライアントだけでなくセラピストにも効果的なのが、アニマルセラピーの特徴です」と言います。
その主な効果とは――
クライアントへの効果
●産後の母親にオキシトシンの分泌が増えるのと同様に、ワンちゃんとの触れ合いを通じてオキシトシンが分泌される。
●表情の乏しい患者さんがセラピードッグと触れ合うことで、頬を緩めて笑顔に。その笑顔を見た家族やスタッフにも笑顔の連鎖が生まれる。
●アニマルセラピーを受けた夜、よく眠れるようになった。
●血圧や脈拍が安定する。
●免疫力、自然治癒力、肺機能が向上する。また血圧の上昇を抑制する。
●セラピードッグとの触れ合いの中で癒しや喜び、主体的に楽しめる時間がストレスの軽減になり、継続的に行うことで認知症の症状軽減も期待できる。
セラピストへの効果
●うつの症状が軽減、明るく元気になる。
●自分が飼っている犬がセラピードッグとして活躍することで、気持ちが満たされる。
現在発売中の「セラピスト10月号」では、オキシトシン、セロトニン、ドーパミンという“幸せホルモン”を整えるための様々なメソッドを紹介、オキシトシンを分泌させる「アニマルセラピー」の記事を掲載しています。
編集部I