こんにちは。
2024年のスタートから1週間が経ちましたが、お正月に帰省した実家でちょうど話題が出たので、今日は今年の干支・龍にまつわる地元の伝承をご紹介します。私の故郷、山口県の瀬戸内地方に伝わる「般若姫」伝説です。
般若姫伝説
今から1400年ほど昔、用明天皇の后として都へ登るため、豊後(現在の大分県)から瀬戸内海を渡る船がありました。乗っていたのは般若姫という美しい娘。その美貌は都まで知れ渡るほどでした。
大畠(山口県の地名)の瀬戸を渡る際、にわかに天気が崩れ、激しい嵐となります。大渦の轟くことから「大畠の鳴門」と呼ばれる海の難所に、ちょうど差し掛かったときでした。この海には金の龍が棲むと言い伝えられており、きっとその怒りを買ったのだと一行は震え上がります。
お供の多くも命を落とすような有様に、龍の怒りを鎮めようと、般若姫は自ら大渦に身を投げました。すると空は穏やかに戻り、船は生き延びることができたのです。
その後、夫である用明天皇の勅願により、神峰山 ( しんぽうざん ) に般若姫を弔うため「般若寺」を建立しました。今もこの海を行き交う船の安全を見守っているとされています。
子ども心にも、理不尽だなと感じたのを覚えています。
話に出てきた「大畠の鳴門」というのは、干潮の急流によって発生する渦潮で、日本三大潮流にも数えられています。日によっても違いますが、条件の揃う日には、くっきりと分かる大渦がいくつも出現します。干満や気温なども影響しているのでしょう。日本では古来、龍は水や地熱、地脈を司る神とされていますから、この渦潮を、うねる龍の化身と感じたのも不思議はありません。
般若姫の菩提のある「般若寺」にも学校の遠足で何度か訪れました。興味深いのは、この寺のシンボルマークが「三光」と呼ばれる、太陽、北極星、月をかたどったものだということ。この3つが並んでくり抜かれた壁があり、お寺にこんなマークがあるのは珍しいなと印象に残っていました。
私の実家近くに、海に突き出した神社があるのですが、そこでも灯篭に月の形が刻まれています。灯籠は境内を取り囲むように並んでおり、新月から満月まで少しずつ変化するようかたどられていました。海上交通や漁業で海と密接に関わる地域では、潮流や方角に影響する天体の配置は縁が深いのかもしれません。実は私たちの文化にもバイオリズムにも深く根ざしている月の存在……そう考えると面白いですね。
ちょうど本日1/11は、2024年最初の新月を迎えます。月の暦で考えると、まさに新たなスタートに最適の日。現在発売中の『セラピスト2月号』では、特別付録として、新月の本日から始まる2024年の月相カレンダーが付いています!
今年1年、月のリズムに合わせた生活を送るために、ぜひお役立てください♡
編集部T
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