[東京の名建築巡り]自分のためのインプットと整理してますか?

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ずいぶん朝もヒンヤリしてきたなと思えば、10月もあと2日ですか(そして今年ももうあと2カ月という事実に震えます)。つい忙殺されがちだからこそ、最近は特に自分の時間、インプットの機会を作らなくてはと思うことが増えました。
この前の3連休はふらりと飯田橋(神楽坂?)にあるアンスティチュ・フランセ(東京日仏学院)へ行ってきました。

こちらはフランス政府の公式機関で、坂倉準三が手掛けた建築でも有名です。私のような門外漢でも知っているほどの“近代建築の巨匠”、ル・コルビュジエに師事した日本人建築家ですね。現在小田急百貨店の再開発まっただなかの新宿駅西口広場の独特な設計でも知られていて、モダニズム建築らしい、整然としつつ独特の余白があり、都庁方面やJR改札へ向かうときにはいつも新鮮だなと感じます。

シンボリックな二重の螺旋階段は、関係者しか登れないエリアで残念。でも階下から見上げることはでき、ちょっと感動

アンスティチュ・フランセの中には、フレンチのレストランもあり、個人的にはそちらが目当てで(笑)一度は行ってみたい!と思っていたのですが、ちょうど改修工事が入り、行けずじまいでした(ちなみにレストランがあるのは2021年増築の、藤本壮介氏設計の2棟目の方です)。今回は建築に詳しい友人の誘いで、1棟目の方で開催されていた『Pierre Chapo 展 ~ French designer furniture and craftsmanship ~』へ行ってきました。

ピエール・シャポはフランスの建築家で、インテリアなども多く手掛けた方だそうで、友人に習いながら洗練された家具を見て回ります。建築も家具も明るくない身ではありますが、どういったコンセプトで、どのように思考し、形にしていったかというプロセスがとても興味深かったです。それから、手掛ける人のライフスタイルそのものが、目指す方向に集約されていくのは面白いなと感じます。

日頃取材でセラピストさんたちとお会いしてもそうですが、やはりその人自身の思考と生き方に、つい興味が湧いてしまいます。それは技術のお話を伺っていても、いつも自然と浮かび上がってくるもので、「ああ!だからこのメソッドはこうなるのか」と深く納得させられてしまいます。
少しフライングですが、次号『セラピスト12月号』取材で「彫刻リンパ」創始者の松原正美さんとお会いしたときも、メソッド以上に人柄や、その温かなハートに触れさせていただいたなと実感しました。こちらは11月7日の発売をお楽しみにお待ちくださいね。

さて、紹介しておきながら、こちらの展示は残念ながら既に会期終了しておりまして。でも敷地内には先に挙げたレストランのほか、仏語の書籍を販売している書店などもあります。こちらは一棚貸しの店主制度などもあり、思い思いの仏書や仏訳された日本の本が並んでおりワクワクしました。フランス文化に興味のある方は足を運んでみるのも楽しいのではないでしょうか。


立地も若干小高くなっていて、2棟の建物の周りは、まるで森の中のように木々が広がり鳥の気配があります。恐らく植栽にもこだわりがあり、あたかも自然な森のようにランダムな種類の木々が、整然としないよう植わっているような印象でした。生徒や関係者でなければ立ち入れない場所もあるので、そこだけ注意すれば散策にも気持ちの良い空間が広がっています。深呼吸して、ちょっとした避暑地気分な秋の1日でした。

編集部T

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