セラピストの人生は楽しい!「植物療法士・池田明子さんインタビュー」

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現在発売中の「セラピスト12月号」は、創刊100号記念号です。

その第1特集は、セラピストの仕事と生き方について、100人のセラピストたちに聞いた、「セラピストの人生は楽しい!」です。

 

セラピストとして活躍している方たちに、自身がなぜ成功したのか、他のセラピストたちがどうすれば成功するのか。

その理由とヒントを見つけるために、100人のセラピストや講師たちにインタビューをしています。

 

その言葉1つひとつは、現在活動している、あるいはこれからセラピストを目指す人たちにとって貴重なものばかりです。

そこでここでは、誌面では紹介できなかったセラピストたちのメッセージを、順次ご紹介したいと思います。

 

本日紹介するのは、池田明子さんです。

 

 

池田さんは、臨床検査技師として病院勤務の経験から伝統医学に興味を持ち、ハーブやアロマなどフィトセラピー(植物療法)を学びます。

2006年になると、東京・自由が丘にて「植物療法士/フィトセラピスト」「ハンドケアセラピスト」の養成校「ソフィアフィトセラピーカレッジ」を設立。 2017年より、西九州大学客員教授として認知症予防や介護の分野での普及に努めています。

近年は、大学や専門学校とのコラボも多数あり、夫は俳優の梅沢富美男さん、2女の母でもあります。

 

——セラピストを目指した理由を教えて下さい。

 

池田明子さん(以下、敬称略) 私はかつて臨床検査技師として働いていました。病院には毎日何百人という患者さんが訪れて、皆さん不安そうな表情で検査の順番を待っていました。

近代医学は身体に起きた不具合に対処するのが基本です。「それなら、病気にならないようにすればいいじゃない!」技師として働きながら気持ちの赴くままに、東洋医学の勉強を始めました。

その後アーユルヴェーダ(インド医学)を学んでいた時、同じ教室の仲間にアロマセラピストがいました。当時聞いたことがなかったアロマセラピー。しかしそこに魅力を感じた私は学び始めました。そしてアロマからハーブと、フィトセラピーの世界の魅力に惹かれていったのです。

その後のブームで、街にはハーブショップや教室があふれましたが、人間と植物との関係という深遠な観点からは、私には少し物足りませんでした。そんな折、師匠である林真一郎(現、本校代表)から、フィトセラピー(植物療法)の概念を普及する学校を開校しないかとおさそいがあったのです。

 

——これまでのセラピストに関わる仕事内容と、思い出に残るエピソードを1つ教えて下さい。

 

池田 今年6月に、スピリチュアリストの江原啓之さんとの共著『たましいを癒す お祓いフィトセラピー』(マガジンハウス)が発売されました。

ハーブを始めとする植物には、もちろん私たちの健康にはたらきかけてくれる大きな力がありますが、それと同時に神秘的ともいえる、魔除けや癒しの力があります。

医学や科学が発達していない時代にも、植物を使った治療や儀式が行われていました。大昔の人々は、植物に秘められた「チカラ」を経験的に知っていたのです。

現代になってハーブのもつ成分などが科学的に分析されるようになりましたが、まだまだ解明できない、多種多様な成分が秘められていることも分かっています。

このように、植物に対して多角的な視点を持つことは、フィトセラピーを実践する上で重要なことですが、特に江原啓之さんとのお仕事を経て、植物がもつ深遠な世界、神秘的な魅力をより多くの人に伝えられたと実感しています。

さまざまな健康法・考え方が玉石混交する現代においては、唯一つの正解を見つけることは困難です。今後もさまざまな分野の方々と協力し、フィトセラピーの素晴らしさを伝えていければと思っています。

 

——施術以外の仕事を始めた理由と、その仕事が施術にどのような相乗効果をもたらしましたでしょうか?

 

池田 最近になって、植物の学びを深めるために大学院で学び始めました。修士号を取得した後、その大学院の指導教授であった西九州大学の小浦誠吾先生よりご紹介いただき、西九州大学客員教授に就任させていただきました。

同大学で国家資格を目指す学生さんたちに、フィトセラピーをお教えすることになり、とても光栄です。そして、いつかは、小学生くらいの子どもたちにも「人間は数十万年も頑張って生き残ってきた強さがある。それは、自然治癒力があるから。そして、その自然治癒力をサポートするには植物のチカラがとても有効」ということを伝えられたら、と願っています。

 

——セラピー関連の様々な仕事は、自身の人生にどのような影響を与えましたでしょうか。

 

池田 私には2人の娘がいます。手取り、足取り、育ててきたわけではありませんが、私の生き方を見ているためか、いつのまにか、体調が悪いときに、食べ物や植物の力で体を整えたり、運動で体調管理をすることが身についています。

彼女たちにとって、それは大きな収穫です。夫である梅沢富美男も毎朝植物の恵みを取り入れており、家族は健やかに暮らしています。フィトセラピーが一人でも多くの方の手元に届き、毎日の健やかな生活に役立てていただけましたら幸いです。

 

編集部I

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