こんにちは編集部Tです。
ぼんやりテレビを付けていると「南極の郵便局が職員を募集している」なんて話題が流れて、つい興味が惹かれました。この求人自体はどうやら既に締め切られたようですが、付近に生息しているジェンツー・ペンギンの数を数えるのも仕事の一環だとかで、すっごく魅力的ですよね(笑)!大自然なんて言葉では表せないくらいの過酷な環境だと思いますが、一生に一度は暮らしてみたい場所だよなあなんて思ってしまいました。
自然の中で暮らす。といえば、『セラピスト6月号』では「トトラボ植物療法の学校」代表の村上志緒さんに、フィジーの自然とともに暮らす“カヌーピープル”(数千年前に、独自の航海術で南太平洋をカヌーに乗って渡った人々のこと)の文化や植物療法について、ご紹介いただきました。
私たちの暮らす日本は太平洋に面した島国で、豊かな自然と海洋に恵まれています。けれど社会インフラや利便性と引き換えに、忘れてきたもの、失くしたものも沢山あります。
同じ太平洋の島国・フィジーには、そんな私たち日本人が失った大切なものが今も根付いていることを、現地で植物の研究を長年行ってきた村上さんが記事中で教えてくれました。自然療法の在り方、植物の存在がフィジアンにとってはより身近で日常のものであることが感じられます。
『フィジアンの村を訪れると、彼らの生活のどの場面でも、大人と子どもがバランス良く入り混じっていることに気がつきます。こういった日常の中で、生きていくために重要なことが自ずと大人から子どもへと伝わっていっているのだと思います。ハーブのことはナー(お母さん)から教わった……多くのフィジアンがそのように話してくれます。
母と子は村を歩きながら、家族の体調管理に必要と思ったら、植物を持ち帰ります。風邪、腹痛、下痢、咳、頭痛、筋肉痛、子どもの夜泣きなど、よくある症状によいハーブは常備できるように家の近くや村で育てます。いつも緑の植物が多いからかフレッシュなレシピが多いことや、魚にあたったときのデトックスハーブや妊娠出産といった場面で使うものも多いことは、フィジーの風土からの特徴です。
例えばフィジーにたくさん茂っているココヤシ。お料理に使い、そして果実の殻を器にし、葉を編んで籠にします。フィジアンメディスンとしては、ココナッツミルクを絞り、そこにイランイランの花や月桃の根、サンダルウッドやオールスパイスの葉などさまざまなハーブを加えながら浸出油(ワリワリサルワキ)を作って、伝統的なオイルマッサージであるボンボに用います。』
(村上志緒さん)
またフィジアンメディスンとして活用されるハーブの中には、沖縄の石垣島を訪れた時に見た植物もある、と村上さん。同じ太平洋の島国として、気候のすこし近いエリアとして、共通点そして地域性や活用の違いが見られることも興味深いなと感じます。
フィジーならではの植物文化や、フィジーのトラディショナルヒーラーである「ブニワイ」のお話など、もっと詳しく知りたい方に朗報です!7/30(土)に、村上志緒さんによる「南太平洋フィジーのハーブ活用術」セミナーも開催されます! トロピカルハーブ&フルーツの活用法から体験実習まで、2時間半の大充実の内容となっているので、以下バナーよりチェックしてみてください。