セラピスト10月号が、9月6日に発売になります。
今回の特集は、「セラピストのための腸セラピー」と「セミナー&ワークショップの開き方」です。
腸は栄養を吸収し老廃物を排泄する、重要な器官です。
そのため、心と身体の健康の調子が現れやすい部位です。
この、重要な器官である腸へのさまざまなアプローチ法を、セラピストやエステティシャンが分かりやすく説明しています。
乞うご期待ください!
前号の「筋肉特集」もそうでしたが、「解剖学」は施術を行うセラピストにとって必須の知識です。
手技への理解はもちろん必要ですが、それに加えて身体の構造が分かれば、アプローチ法も随分変わるでしょう。
実際には、クライアントの年齢や体格、生活習慣などなど、さまざまな要素を踏まえてオーダーメイドの施術をしなければなりませんが、そのためにはまず、基本の解剖学を知っていなければなりません。
セラピストの例ではありませんが、この身体構造の理解について、「なるほど!」と深く納得した出来事があります。
それは、6年ほど前にサッカーの指導者資格を取得するために、講習会に参加した時のことでした。
指導者として子どもたちにサッカーを教える際には、スキルのレベルだけでなく、年代に合わせてメニューの構成も変えなければなりません。
例えば筋力トレーニングは、筋骨格系の発達が著しくなる中学生以降が望ましく、小学生年代にあまり筋トレをしてしまうと、効果が低いばかりか逆効果になることもあります。
それでは、小学生年代に発達するのは、どこでしょうか?
それは、「神経回路」なのです。
例えば、9歳までの「プレ・ゴールデンエイジ」と呼ばれる時期には、いろいろな動作を経験し、神経回路を多方面から刺激することが望まれます。
敏捷性が身に付く時期、といったら分かりやすいでしょうか。
一方、10〜12歳は「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、心身の発達が調和し、動作習得に最も有利な時期と言われています。
集中力が高まり運動学習能力が向上し、大人でも難しい難易度の高い動作も即座に覚えることが出来るのです。
確かに自分が小学生の頃のクラスの友達を見ると、幼い頃にどれだけ原っぱを走り回ったかにより、運動神経に差が現れたと記憶しています(もちろん、それだけが理由ではないのですが)。
また、「即座の習得」の時期に覚えたことは、数年間のブランクがあっても簡単に出来たりします(例えばサッカーの難しいテクニックや、一輪車の運転などもそうですね)。
こうした仕組みを理解して、年代に合わせて練習メニューを構成すると、確かに上達の速度が変わるのです。
人間の身体って面白い!と実感した出来事でした。
解剖学は難しいのですが、机上の勉強だけでなく、実際に身体を動かしながら学ぶと、こんなに面白いものはない!と思います。
セラピスト誌でも、体験して学べるような企画を掲載していくつもりなので、こちらもご期待ください!
稲村