街の少年サッカーチームに、指導者(ボランティアコーチ)として関わるようになって、9年目になります。
今年度は、小学4年生の子供達を指導しているのですが、幼さと若干の反抗期が始まる「U-10」の世代は、技術と体力面だけでなく心の成長を促す指導が、とても大切になります。
例えば試合中、満足にプレーができない(と思っている)子どもの場合、どうしてもその環境から逃げ出したくなり、「もう、サッカーなんかやめてやる!」と言ってしまいます。
でも、その子は本当は、サッカーが大好きなのです。
そして、プレー自体も、決して上手に出来ていない訳ではありません。
ところが、自分の思い描いたプレーが出来なかった時、冷静さを失い、マイナス面への感情が勝ってしまい、「もう、サッカーなんかやめてやる・・・」となってしまうようです。
そんな時に掛ける言葉は、その子のことを認めてあげる言葉(もちろん本当のことでなければいけません)。
「大丈夫。上手に出来ているから」
「このチームに必要なんだ。だから一緒に頑張ろう!」
その子の心の中には、「サッカーが大好き」という想いがあります。
そして人は誰でも「必要とされたい」という「潜在意識」があります。
話は変わりますが、あるサロンのオーナーは、自身のサロンのエステティシャンのモチベーションを上げるために、エステティシャンがお客さまに必要とされる経験をたくさん積めるよう、努めています。
エステティシャンが、いくらお客さまのために話をして、施術をし、想いを伝えたとしても、お客さまに必要とされていると感じられない限り、モチベーションは上がらないからなのです。
もちろん、そのために必要なことは、お客さまのニーズに応える接客であったり、技術の提供であったり、必要なアドバイスだったりするのですが、お客さまが心から「ありがとう」と言い、「また、あなたの施術が受けたい」と思う状況をつくることは、絶対必要と言います。
「それこそが、社長であり、オーナーである自分の仕事」とまで言いきります。
人には、誰もが「必要とされたい」という「潜在意識」があります。
その、心の奥底にある欲求が満たされないと、「生きがい」や「やりがい」は生まれません。
個人サロンのエステティシャンやセラピストであれば、自らその状況を作り出さなければなりません。
当然、お客さまにも人ぞれぞれ「潜在意識」があるため、そのニーズを探り応えることが、とても必要になります。
冒頭で紹介した4年生の男の子は、今日も一生懸命ボールを追いかけ走っています。
またいつ、心を乱してしまうか分かりませんが、「心の声」をしっかり聞き、心技体の成長を促す指導を追求していきたいと思っています。
稲村