関東地方の梅雨が明けてから5日が経ち、毎日、暑い日が続いています。
猛暑の屋外と冷房が利いた室内とでは温度差も大きく、体調を崩しがちの方が多いようです。
肉体的な疲れだけでなく、心の面でも疲弊していまい、ついついコミュニケーションが雑になってしまうことも……。
自戒の意味も含め、コミュニケーション・スキルの1つである「受容と共感」について、過去の取材ノートを振り返って綴りたいと思います。
セラピストのカウンセリングシーンを想定した解説になりますが、普段のコミュニケーションにも活かせることが多いですよ。
まず、受容的な姿勢のポイントとなるのは、うなずく、相づちを打つ、話の要点を確認する(「鏡返し」)、長い話は要約するなどで、これらは受容と共感につながる聴き方の基本になります。
聴くというと受身のイメージがありますが、決してそうではなく、これらの基本的なセオリーを用いながら、次の質問技法と上手に噛み合わせることによって、より積極的な聴き方ができるようになります。
セラピストの中には、うなずかない人や相づちを打たない人もいますし、鏡返しの技法や要約をほとんどされない人が多いという声も。
例えばサロンでは、セラピストが「どこがお疲れですか?」と聞きます。
お客さまの「首と背中です」の声に対して、「そうですか、分かりました」と返事をしてしまうと、話はそこで終わってしまいます。
そこで、「ああ、首がお疲れなんですね。そうですか、背中にかけてもお疲れだということですね。それはお辛いですね」と返すことにより、お客さまには凄く伝わったと感じます。
つまり、「はい、分かりました」ではなく、「○○ですよね」と相手の言ったことを復唱するだけで良いのです。
このように、共感的に応答されるだけでもお客さまはとても安心し、自分の辛さを分かってくれる良いセラピストだと判断するかもしれませんね。
いかがでしょうか?
サロンワークの時だけに限らず、普段の会話でも、大いに活用してみてはいかがでしょうか?
稲村