11月7日に発売する「セラピスト12月号」。
その第2特集で、『おもてなし上手のプロが教える「感動」接客術』という企画を掲載します。
この特集では、お客さまが感動する接客術とは何か?を理解するため、接客の基礎である「心構え」と「マナーの5原則」や、1人ひとりに合わせたオーダーメイドの接客術について、現場の実例をもとに紹介しています。
取材の過程では、鳥肌が立つような感動的なエピソードをたくさん聞くことが出来ました。
しかし、その一方で「それはマズいでしょう!」と思わず言いたくなるような例もありました。
その一例として、ある方がお客さまの立場で体験した、ひどいサロンの電話対応を紹介します(もちろん、今回取材した方々とは別のサロンの話です)。
そのサロンは人気のサロンだったのでしょう、なかなか予約が取れません。
あるお客さまが、「2週間後の午後6時に予約をしたい」と伝えたところ、「(冷たそうに)ご予約が一杯でございます」の一言が。
そうなのです。予約が取れないことに対して、申しわけないうという感じがまったく伝わってこないのです。
それどころか、「(冷たそうに)ご予約が一杯でございます」の背後からは、《仕方がないでしょ!》という心の声が聞こえてきたのでした。
もう1つ、別のサロンの電話対応が悪かった例を紹介しましょう。
一度決めた予約を、お客さまの都合で変更するのは、サロン側にとって確かに迷惑なことでしょう。
しかし、お客さまにも予定があって、やむを得ず変更する場合もあります。
それを踏まえて丁寧に、「○月▼日に変更したいのですが……」と伝えたところ、「(冷たそうに)もう予約が一杯ですから無理です」の一言が。
そうなのです。お客さまの立場であるにも関わらず、かなり申し訳ない気持ちになってしまったのです。
「(冷たそうに)もう予約が一杯ですから無理です」の背後からは、《面倒をかけないでよ!》という心の声が聞こえてきたのでした。
これらはいずれも極端な例なのですが、感情をコントロールできずに心の声が伝わってしまい、お客さまを不快にさせてしまう接客をしないように注意しなければなりません。
接客のシーンだけでなく、普段の生活の中でも注意しなければ!と反省させられる、反面教師となるエピソードでした。
稲村