先月、パシフィコ横浜で開催された、「第5回エステティックグランプリ」。
モデルサロンプレゼンテーション部門でグランプリに輝いたのは、東京・目黒で個人サロン「haru」を営む、関口晴美さんでした。
彼女が今日まで歩んできた道のりは起伏に富んでいて、限られた文字数や時間内では、容易に伝えきることができません。
20代中頃、富良野塾の12期生として、苦楽を共にした集団生活。
「凄いところに来ちゃった……」と思いながらも、全力で駆け抜けた2年間の出来事。
20代後半、生涯を共にするご主人との出会い。
その時、突きつけられた、役者としての限界。
30代になり、初めて飛び込んだセラピーの世界。
そこで、毎日のように厳しい指導を受け続けてきたこと。
1つひとつの出来事が彼女の血肉となり、個人サロン「haru」の、関口晴美さんが形作られていきました。
「スクールを卒業してすぐに開業するのは、なかなか難しいでしょうね。
厳しい下積みや接客を経験し、鍛えられた上で独立した方が良いと思います」
グランプリ受賞から数日後、取材の際に語ったその言葉は、彼女の人生経験の重みゆえに、心に響きました。
モデルサロンプレゼンテーション部門でグランプリを受賞した、関口さん。
でも、彼女は「技術者ですから、やっぱりフェイシャル技術部門でグランプリを取りたいです」と言います。
ゴールのない階段を、しかしながら着実に、一歩一歩のぼってゆく関口さん。
その姿に憧れ、あとを追うセラピストやエステティシャンたちが、きっと全国各地に増えはじめていることでしょう。
稲村