ソフトマッサージ
ナチュラルヘッドスパは、できる限り天然の素材を使い、インドのアーユルベーダを取り入れた独特なトリートメント法です。頭皮ケアの重要性が認められ、ヘッドスパへの関心が高まるなかで、さらに一歩進んだ要素として、自然素材を使用し、私たちが本来持っている自然治癒力を引き出す、ホリスティックなアプローチをすることが大きな特徴。この連載ではナチュラルヘッドスパの基本をお教えしていきます。
施術の最初に座位のままで行うソフトマッサージはクライアントに施術ルームの環境に慣れていただき、リラックスしていただく導入部分。コリをためやすい肩や首をやさしくほぐし、いわばウォーミングアップのようなものです。後で行うヘッドマッサージの効果を高める大切なプロセスです。やさしく丁寧に行いましょう。
側頭部ストローキング
手の平全体で頭部全体を軽く触り、これからマッサージを行うことをタッチングによって知らせます。エネルギーをチャージしながら行う、プロローグ的な手技です。

1.左右の手の平をこすり合わせ、エネルギーをチャージします。それをクライアントに注ぎ込むような気持ちで、両手の平を揃えて頭頂部に当てます。

2.左右の手の平で頭の両サイドを軽くなでおろします。そのまま、首→肩先まで軽くなでます。これを数回行います。頭全体を手の平で包み込むように行うのがポイントです。
前頭部~後頭部ストローキング
今度は前から後ろに向けて、頭皮に指を入れて軽く刺激します。最初はやさしく、少しずつ頭皮まで指が届くように強めていくのがポイントです。

3.両手の指を熊手のようにして、前頭部から後頭部に向けて、左右の手を交互に動かして、手グシを入れます。最初はごく軽いタッチで、徐々に頭皮までしっかり刺激します。位置を少しずつずらしながら、頭部全体に行います。
肩アイロン
肩にアイロンをかけるように、一定の圧をかけます。少し、強めの圧をかけることで、次に行うプレッシングやニーディングなどの少し強い刺激に、肩を慣らす意味があります。

4.両手の平をクライアントの両肩の首の根元に置きます。

5.そのまま、一定の圧をかけながら、両手の平を肩先へとスライドさせます。これを数回行います。
肩プレッシング
母指で肩のツボ3~4点を指圧法で押していきます。左右の肩を同時に行い、圧の強さは、最初は軽く、クライアントの様子を見ながら、徐々に強くしていきましょう。

6.左右の母指でクライアントの両肩の首の根元を押します。ゆっくり離したら、母指の幅1本分肩先にずらして、また押します。これを肩先に向けて3~4カ所行います。クライアントの呼吸に合わせて、ゆっくりと行うのがポイントです。
首ニーディング
ニーディングはこねるという意味です。左右の指を組み、手根部で筋肉をはさむように動かして、首から僧坊筋にかけて、もみほぐします。

7.左右の指を組み、クライアントの首に当てます。そのまま、指の根元を軸にして、両手を閉じたり、開いたりして、手根部で筋肉を捕らえます。この動きを繰り返しながら、首から少しずつ位置をずらして、僧坊筋に向けて数回行います。首プレッシング両手を組んだまま、母指で首の数ヵ所に指圧法を行います。この方法だと、首の筋肉を左右から挟むような圧のかけ方ができ、効率よくコリをほぐすことができます。

8.両手を組んだまま、母指を首の下部に当てます。少し筋肉を挟むような角度で、圧をかけます。少し上にずらして、また圧をかけます。これを髪の生え際まで行い、また下へ戻ります。相手の呼吸に合わせて、ゆっくりと行うことが重要です。
(Lesson2 おわり)