オイルマッサージ-2b
ナチュラルヘッドスパは、できる限り天然の素材を使い、インドのアーユルベーダを取り入れた独特なトリートメント法です。頭皮ケアの重要性が認められ、ヘッドスパへの関心が高まるなかで、さらに一歩進んだ要素として、自然素材を使用し、私たちが本来持っている自然治癒力を引き出す、ホリスティックなアプローチをすることが大きな特徴。この連載ではナチュラルヘッドスパの基本をお教えしていきます。
四指と母指で頭皮をつかんで離す…という動作をリズミカルに行う手技です。心地いい刺激で、頭のコリが解消され、血行促進効果が高いマッサージです。
35.四指と母指の腹を頭皮に当て、そのまま頭皮をつまみあげるように動かします。実際にはつまめないので、四指と母指が合わさります。この動きをすばやく行います。頭部左サイド全体に行います。
ピンチング
耳たぶを下、横、上へと引っ張ります。耳への心地いい刺激は、血液やリンパの流れを促す効果大。頭部がこっている人は、耳も固くなっているので、よくもみほぐします。
36.四指と母指で耳たぶの下を握り、軽く圧をかけながら下方向に引っ張ります。これを数回行います。
37.次に耳の中ほどを握り、軽く圧をかけながら、今度は横方向に引っ張ります。これも数回行います。
38.最後に耳の上部を握り、同じ要領で上方向に引っ張ります。これも数回行います。耳が固くなっている人は、頭部に疲れがたまっている証拠。ゆっくりもみほぐしてあげましょう。
耳はさみ
人差し指と中指で耳を軽くはさみ、刺激する手技です。やさしいながらも、しっかりした手つきで行うことで、深いリラクセーション効果が得られます。
39.人差し指と中指で耳をはさみます。そのまま一定の圧をかけながら、手を上方へスライドさせます。これを3回行います
首筋5点プッシュ
首筋の5点を押して、首のコリをゆるめます。首から頭部にかけての血行を促進。特に肩コリがひどい人は、首筋も緊張しているので、とても気持ちのいい手技です。
40.中指を使い、首と肩の境目辺りから始め、指幅1本分ずつ上にずらしながら、合計5点をプレッシングします。最後は髪の生え際にある天柱(てんちゅう)で止めます。
風池(ふうち)プレッシング
人差し指で風池(ふうち)をプレッシングします。要所でキチンとツボを捕らえることで、マッサージにメリハリが生まれ、心地よさに格段の差が出ます。はずさないように注意しましょう。
41.首筋の5点押しに続いて、風池(ふうち)をプレッシングします。前回は中指で行いましたが、今度は人差し指を使います。
玉枕(ぎょくちん)プレッシング
続いて、風池(ふうち)よりも指約3本分上にある玉枕(ぎょくちん)を捉えます。ここはやはり、肩こりやうなじのこり、頭痛などに有効なツボ。心地いい強さで押します。
42.中指を玉枕(ぎょくちん)に当て、クライアントの頭の重さを利用してプレッシングします。
<ポイント>
風池(ふうち)は首の後ろの髪の生え際、僧帽筋(背中から肩にかけて広がる、2本の大きな筋肉)の両外側をわずかに離れたくぼみです。 玉枕(ぎょくちん)は頭痛、うなじのこり、肩こりなどに有効。膀胱経路のひとつのツボでデトックス効果があります。
首ストレッチ
ゆっくりと首をストレッチします。首は重たい頭を支え、姿勢のクセなども加わって、緊張してこっていることが多いもの。心地よく伸ばしてあげることで爽快感が得られます。
43.両手で左右の側頭部を支えて、ゆっくりと首をクライアントの頭頂部の方向に向けて引っ張ります。ゆっくり123を数えて引き、123で力を抜きます。とてもデリケートな部分なので、無理をせず、引っ張り過ぎないように注意!
サイド圧迫
頭部をサイドから心地よく圧迫します。耳のまわりはリンパ節が多いので、ここへの軽い刺激はリンパの流れを促進。コリがほぐれ、頭がすっきりとします。
44.両手で耳の上あたりの頭部をはさみ、手根部で頭皮に円を描くようにしながら、軽く圧迫します。ポイントで押す指圧法とまた違い、少し広い範囲で刺激することで、コリをやさしくほぐします。
ワイパー
ワイパーのように手を動かして、手根で軽い刺激を与える手技。額の毛の生え際に、リズミカルの行うことで、頭皮をゆるめ、リラクセーション効果を高めます。
45.左右の手根をそろえて、額の毛の生え際に置きます。
46.一定に圧をかけながら、手を細かく左右に振るように動かしながら、手根をこめかみへと滑らせます。
ヘアプル
その名のとおり、髪をゆっくりと引っ張る手技です。何気ない方法ですが、こうして毛根を刺激することで、頭皮を活性化し、爽快感と深いリラクセーション効果をもたらします。
47.左右の手の人差し指と中指で髪を薄く挟み、そのまま一定の速度でクライアントの頭頂部方向へ引っ張ります。これを、すこしずつ場所を変えて、頭全体に行います。
48.次に両手の平で髪を挟み、同じく一定の速度で頭頂部方向に引っ張ります。これも頭全体に行います。
前頂プレッシング
前頂(ぜんちょう)は百会(ひゃくえ)の指幅2本分ほど前。ここへのプレッシングは、頭がすっきりして、重苦しい感じを取り除き、頭痛、めまい、顔のむくみなどを軽減します。
49.左右の親指を重ねて、かなり強い圧で押します。ゆっくり123を数えて押し、123のリズムで離します。
(Lesson6 おわり)