2019年6月23日(日)13時30分から、特定非営利活動法人ジャパンハーブソサエティー主催により「認知症予防とアロマセラピー」と題したセミナーが、東京・渋谷区の東京ウィメンズプラザ ホールにて開催された。
今回のセミナーには、認知症予防研究の第一人者である、鳥取大学 医学部 教授の浦上克哉氏が招かれ、認知症について、またその予防にアロマセラピーが有効であることなどについて語った。
講演では、認知症についての基礎知識やよくある誤解が紹介され、単なる老化による「もの忘れ」ではなく、病気であり予防が可能なことを解説。
また、予防には大きく3つのタイプがあり「病気の発症を防ぐ、第1次予防」「病気の早期発見・早期治療と早期対応をする、第2次予防」「病気の進行を防ぐ、第3次予防」というアプローチをすることが紹介された。
そして、認知症の中でも特に多い「アルツハイマー型」の特徴として初期段階から嗅覚機能が低下することを紹介。そこにアロマが有効に働きかけることが語られ、有効なアロマオイルとして「ローズマリー・カンファーとレモン」「真正ラベンダーとスイートオレンジ」が紹介された。
これらのアロマは、それぞれ目的が異なり使用を推奨する時間帯が違う。「ローズマリー・カンファーとレモン」は昼間の時間帯に使い、神経細胞を活性化させて認知機能の改善を促す。また、「真正ラベンダーとスイートオレンジ」は夜の時間帯に使い、睡眠の質を改善させて神経細胞の回復を促す。
さらに、ローズマリー系のアロマオイルには3つのケモタイプがある中で、他の「ローズマリー・シネオール」や「ローズマリー・ベルベノン」ではなく「ローズマリー・カンファー」が認知症に対して有効であることも紹介された。
セミナーは、質疑応答も含めて予定していた2時間を超えて行われたが、それでも質問し足りない参加者が、講演終了後の浦上氏に質問を投げかけたり、一緒に記念撮影をしたりする場面も見られた。