フィリピンの自然科学療法で元気に! 「HILOT(ヒロット)」セミナー開催
医療が入るのが遅かった場所には、優れた民間療法が残されている。
その1つが、フィリピンで今でも重宝されている自然科学療法「HILOT(ヒロット)」だ。
(HILOT独自の”つまむ”手技「ピシル」)
もともとは、神霊能力のあるフィリピンの家系に伝わってきたセラピーであり、
薬草療法から祈祷、リーディング、脈拍診断、名前の判定、オイルマッサージ、フットマッサージまで、
多岐にわたるHILOT。
日本ではまだあまり知られていない存在だが、
ロミロミやバリニーズ同様、HILOTを受けられるサロンも日本国内に存在している。
その魅力について、今回語ってくれたのが、フィリピン在住のHILOTセラピスト、
ATE香代子さんだ(ATEとは、タガログ語で「お姉さん」を表す敬称)(下記写真)。
「HILOT(ヒロット)はとても奥の深いものです。
私は10年前に現地に渡り、フィリピン各地のHILOTを研究してきましたが、
代々、家系で受け継がれている味噌や醤油があるように、
家系によって、多種多様なHILOTの技術があります。
これが正しいHILOTというものはなく、
それぞれに効果的なHILOTが、今もフィリピンで受け継がれています」
(香代子さん)
ATE香代子さんが日本人に向けて教えているのは、
フィリピンの労働省が認定する伝統的HILOT。
血流を良くし内臓機能の働きを高める事で心身を健康にすることを目的にしており、習得後には、フィリピン労働省認定の試験を受けることもできる。
2017年12月26日(火)に東京・錦糸町の「u-balからだ塾」で開催されたセミナーでは、
伝統的HILOTで受け継がれた「脈拍診断」と竹の棒を使ったフットマッサージ法「ダグダガイ」を紹介した。
その模様を一部紹介する。
まず、セミナーの前半に行ったのは、「脈拍診断」。
中医学の脈診を、一般のセラピストが学ぶことはなかなかできないが、
HILOTの脈拍診断は、すぐにやり方が身に付き、セルフケアやサロンケアでとりいれられるもの。
セミナーでは、実際に脈をとり、心臓や肝臓、腎臓、脾臓、膵臓、三焦など、さまざまな臓器の活性度合いを推測していった。
「まずは100人分の脈をとることを目指しましょう。そうすると、大体の感覚が分かってきます。
元気そうに見える成人男性の脈が弱いなど、意外なことが分かり、サロンでの健康アドバイスに役立ちます」
(香代子さん)
そして、セミナーの後半には、竹の棒を使ったフットマッサージ法「ダグダガイ」を実践。
足裏を”点”で刺激するほか、棒を使って指の間をローリングしたり、開くといった技術のほか、
ココナッツオイルを使っての足のオイルマッサージも行った。
施術前は冷えで白色だった足がピンク色になったり、
施術の心地良さからそのまま眠ってしまう受講生もおり、
その効果をしっかりと実感できるセミナーとなった。
「でも、HILOTの魅力はそれだけではないのです。
施術の効果はもちろん、
HILOTには、フィリピンの人たちの情の深さ、”何でもいいよ”というのんびり感、
侵略されたり統治された歴史を受け流す懐の深さが受け継がれています。
私は、フィリピンに移り住んだことで、驚くほど生きやすくなりました。
そのスピリットを、HILOTを通して日本の方々に伝えていきたいと思っています」
(香代子さん)
(全員が施術で元気になって、セミナー終了!)
ATE香代子さんによるHILOTセミナーは、2018年も開催予定。2月9日金曜(札幌・一日講座)、5月(東京・脈拍診断とダグダガイ)、7月(東京・HILOTを体系的に学ぶ12日間コース)など。
2018年の新しいセラピーとして、おおらかな魂が息づいたHILOTを、ぜひ体験または学んでみてはいかがだろうか。
詳細・問い合わせは、(https://ameblo.jp/ritual-hilot/ E-mail ritual.hilot@gmail.com)まで。