「タイマッサージアワード2024」(主催:一般社団法人国際タイマッサージ協会)が8月27日にスクエア荏原にて開催され、北海道や名古屋など全国からタイマッサージセラピストが集まり、技術を披露した。参加者は58名で見学者も多く来場した。
審査員は、タイマッサージ日本大会2022で優勝した林泰之氏をはじめ、日本美容鍼灸東洋療法協会代表の上石浩之氏や国際メディカルセラピー協会代表の古屋綾子氏、ほかサロンチェーン店の代表などタイマッサージ界のベテランが揃った。
審査は、60分間の施術を仰向け(20分)、横向き(15分)、うつ伏せ(15分)、座位(10分)に分け、各体位ごとに異なる審査員が施術を受けながら審査を行った。審査基準は下記の6項目に分かれ、それぞれ10段階で評価をした。
・リズム:全体的なリズムの安定感・抑揚や強弱があるか
・圧の強さ:心地よい圧かどうか
・ストレッチ:効果が実感できる、相手に合わせているか
・手の感触:相手の触れ方、手の感触(温かい・冷たい・硬いなど)
・接客:身だしなみ・表情・声のトーン・コミュニケーションが取れているか
・施術の流れ:表情・声のトーン・コミュニケーション
このアワードの特徴は、それぞれの体位の施術後すぐに、施術を受けた審査員からフィードバックをもらえることだろう。審査員は、手技の細部について実際に動きながら評価とその理由を伝え、セラピストはその場でフレッシュなフィードバックを受けることができた。
全ての実演終了後、各審査員の合計点数によって上位12名が選出され、表彰された。また、今回はアワード創設以来初めて男性セラピストが2名表彰された。
表彰者(順不同):
入江純子さん
坂田雄輝さん
酒井由紀さん
下村和美さん
神田愛華さん
佐藤香織さん
亀田結さん
吉井まおさん
宮本章子さん
瓜生優美さん
伊藤空さん
阿部朋子さん
アワード後には、講師陣によるワークショップが行われた。「大会振り返り」をテーマにした林泰之氏と川島砂海氏の対談では、特に“接客業としてのコミュニケーション・会話”の重要性について語られた。大会の審査でも、好みの強さ、力加減の確認は、コミュニケーションスキルとされる。
また、大槻一博氏による「解剖学」ワークショップでは、筋膜とセン(タイ古式マッサージにおけるエネルギーライン)との関係についての解説があり、参加者たちはペアによる簡単な実技体験を行った。笹川誠氏による「手話ミニ講座」では、参加者たちは接客に使える手話について、講師の実演に合わせて練習を行った。
当アワードの実行委員長である大槻一博氏は、「(評価をされるだけでなく)フィードバックされる場があることは非常に大事」と話す。“技術力と接客力、知識を向上することができる大会”という趣旨の通り、参加者にとって得るものが大きい催事であったことがうかがえる。
国際タイマッサージ協会では、定期的に練習会を行っている。詳細は協会HPを参照。https://i-thaimassage.com