2015年11月のアロマテラピー検定試験まで約1ヵ月となりました。ここでは、セラピスト10月号に掲載した模擬試験の解説をします。皆さん、模擬試験にチャレンジした結果はいかがでしたか? 本番の試験では、自分の知識に少しでも不安なところがあると、うっかりミスに繋がってしまうこともあります。解説を読んで理解を深め、自信を持って試験に臨みましょう!
監修◎夜久ルミ子
(公益社団法人日本アロマ環境協会認定校 セラピューティストアカデミーRUBYZ代表)
- 1級問題
- 【問1】3歳未満の乳幼児に行うアロマテラピーについて、正しいものを1つ選びなさい。
- 【問2】パルミトレイン酸を含有している油性基材を1つ選びなさい。
- 【問3】30㎖の植物油に精油を加え、精油濃度約1%のトリートメントオイルを作るために必要な精油の滴数を1つ選びなさい(精油1滴を0.05㎖とする)。
- 【問4】パッチテストについて誤っているものを1つ選びなさい。
- 【問5】発泡バスソルトに必要ではないものを1つ選びなさい。
- 【問6】メリッサ精油について誤っているものを1つ選びなさい。
- 【問7】ベンゾイン精油について正しいものを1つ選びなさい。
- 【問8】嗅覚の伝達経路で正しいものを1つ選びなさい。
- 【問9】5大栄養素ではないものを1つ選びなさい。
- 【問10】精油やアロマテラピー行為について、(公社)日本アロマ環境協会が法律的に誤っているとするものを1つ選びなさい。
- 2級問題
- 【問1】部分浴について誤っているものを1つ選びなさい。
- 【問2】精油について正しいものを1つ選びなさい。
- 【問3】イランイランの科名を1つ選びなさい。
- 【問4】ティートリーの抽出部位を1つ選びなさい。
- 【問5】(公社)日本アロマ環境協会の「精油」の定義で誤っているものを1つ選びなさい。
- 【問6】油脂吸着法で誤っているものを1つ選びなさい。
- 【問7】「植物学の祖」と呼ばれている人物名を1つ選びなさい。
- 【問8】コールドクリームの創始者として知られる医学者の人物名を1つ選びなさい。
- 【問9】ホリスティック・アロマテラピーを確立し、「シデスコ賞」を受賞した人物名を1つ選びなさい。
- 【問10】「環境型社会」づくりのための「3R」ではないものを1つ選びなさい。
1級解説
【問1】3歳未満の乳幼児に行うアロマテラピーについて、正しいものを1つ選びなさい。
正解:d)芳香浴を行う。
3歳未満にアロマテラピーを行う場合は、芳香浴のみにする。
【問2】パルミトレイン酸を含有している油性基材を1つ選びなさい。
正解:c)マカデミアナッツ油
パルミトレイン酸は、人の皮脂に近い構造を持つ脂肪酸である。このパルミトレイン酸は、加齢と共に減少する人間の皮脂の脂肪酸を補う役目を果たす。
【問3】30㎖の植物油に精油を加え、精油濃度約1%のトリートメントオイルを作るために必要な精油の滴数を1つ選びなさい(精油1滴を0.05㎖とする)。
正解:b)6滴
1滴を約0.05㎖とすると、基材5㎖に精油を1滴加えると濃度が1%となる。
つまり、30㎖は5㎖の6倍なので、1%にするには、6滴必要。
【問4】パッチテストについて誤っているものを1つ選びなさい。
正解:d)使用する希釈濃度より薄い濃度で行う。
パッチテストは、使用する希釈濃度と同じ希釈濃度で行う。
【問5】発泡バスソルトに必要ではないものを1つ選びなさい。
正解:d)植物油
一般的な発砲バスソルトは、炭酸水素ナトリウム(重曹)とクエン酸、天然塩を混ぜ合わせて作る。
【問6】メリッサ精油について誤っているものを1つ選びなさい。
正解:b)1年草である。
メリッサ(別名レモンバーム)は多年草。
【問7】ベンゾイン精油について正しいものを1つ選びなさい。
正解:c)精油製造法は揮発性有機溶剤抽出法である。
ベンゾインはエゴノキ科で、抽出部位は樹脂。また、神の薬と呼ばれているのはフランキンセンスとミルラである。
【問8】嗅覚の伝達経路で正しいものを1つ選びなさい。
正解:d)嗅細胞 → 嗅神経 → 嗅球 → 嗅索
嗅覚の伝達経路は頻出問題なので、嗅覚の経路図と共に暗記しておく。
【問9】5大栄養素ではないものを1つ選びなさい。
正解:d)食物繊維
5大栄養素は、糖質、タンパク質、脂質、無機質(ミネラル)、ビタミン。
【問10】精油やアロマテラピー行為について、(公社)日本アロマ環境協会が法律的に誤っているとするものを1つ選びなさい。
正解:d)精油を使って化粧水を作り、ネットで販売する。
反復継続して不特定多数の人に供給する目的をもって製造することは、「業」に当たる。ネット販売は「業」に当たるため、薬機法違反となる。
2級解説
【問1】部分浴について誤っているものを1つ選びなさい。
正解:b)手浴法、足浴法、半身浴法などがある。
半身浴法は部分浴には入らない。
【問2】精油について正しいものを1つ選びなさい。
正解:c)子どもやペットの手の届かない所に保管する。
精油の内服は厳禁。また、精油は引火しやすいので、使用の際には火気に注意が必要。保存の際は、キャップをしっかりと締めて冷暗所に保管する。
【問3】イランイランの科名を1つ選びなさい。
正解:b)バンレイシ科
イランイランはバンレイシ科。抽出部位は花、水蒸気蒸留法を用いる。「花の中の花」とも言われ、エキゾチックで甘く強い香りが特徴である。
【問4】ティートリーの抽出部位を1つ選びなさい。
正解:b)葉
ティートリーはフトモモ科。抽出部位は葉、水蒸気蒸留法を用いる。殺菌、抗ウイルス作用を持つ。
【問5】(公社)日本アロマ環境協会の「精油」の定義で誤っているものを1つ選びなさい。
正解:d)精油は油脂である。
精油には「油」という文字が含まれているが、「油脂」ではない。精油は、植物が作り出した天然の化学物質である有機化合物が集まってできたもの。
【問6】油脂吸着法で誤っているものを1つ選びなさい。
正解:c)中間物質をコンクリートと呼ぶ。
油脂吸着法の中間物質はポマードという。
【問7】「植物学の祖」と呼ばれている人物名を1つ選びなさい。
正解:b)テオフラストス
テオフラストス(紀元前373〜287年)は『植物誌(Historia Naturalis)』を著し、植物分類や系統だった研究をした。
【問8】コールドクリームの創始者として知られる医学者の人物名を1つ選びなさい。
正解:d)ガレノス
ギリシャのガレノス(129〜199年)は、ヒポクラテス医学を基に、医学を体系的な学問へと発展させた。また、動物の解剖を盛んに行ったことでも知られている。
【問9】ホリスティック・アロマテラピーを確立し、「シデスコ賞」を受賞した人物名を1つ選びなさい。
正解:b)マルグリット・モーリー
マルグリット・モーリーは1960年代にフランスで活躍した生化学者。
【問10】「環境型社会」づくりのための「3R」ではないものを1つ選びなさい。
正解:b)REACTION
「環境型社会」づくりのための「3R」は、「REDUCE」「REUSE」「RECYCLE」である。