「立春は、身体にとってのお正月」そう教えてくれたのは、更年期で悩む女性のために、セルフケアの講座などを開催しているナチュラルエイジングコーディネイターの山内さちこさん。
彼女が主宰するホリスティックメノポーズラボは、今年で開業25周年を迎えます。そんな特別な1年である今年は、お祝いイベントの第1弾として「立春大吉祭」を開催。主宰者である山内さんから、春の訪れを感じながら、更年期の悩みと寄り添える、そんな素敵なレポートが届きました。
文:ナチュラルエイジングコーディネイター山内さちこ
●更年期は、“2回目の思春期”。薔薇色の日々
「ここから春を迎える身体作りをしましょう」――“身体にとってのお正月”とも言われる立春は、健康管理にとっても大切な日です。
季節は、寒い冬から暖かい春へ……ゆっくりではありますが、ダイナミックに変化するこの時期を、もっと明るく、もっと楽しくお迎えして“春の訪れ”をお祝いしようと、総勢13名がどこか懐かしい佇まいの葉山の古民家平野邸に集結しました。
春の代名詞である「いちご」と、春を迎える「サポーター」として、イベントをより華やかに演出してくれるのに頼りになる「ローズ」をパートナーに、思い切り春の気分を楽しみます。
40代半ば〜50代半ば頃から始まると言われる更年期。心身とも揺らぎやすいこの時期を、ネガティブに受け止める人も多いですが、実は、「2回目の思春期」。箸が転げても笑い転げるピュアな感性を持つ、そんな楽しい時期なんです。
50年近くも生きていれば、いろいろなことがあります。あって当たり前。
でも、年齢を重ねることを楽しむ心があれば、きっと更年期以降の人生は、薔薇色に輝くのです。
●まるで少女のよう。「女子はいくつになっても女の子なんです!」
「迷ったり、悩んだりしたら、楽しい方へ」を合言葉に、二十四節季アロマ養生塾の受講生たちは、回を重ねるごとに元気に、可愛らしく、ピュアな感性がドンドン引き出されてきました。
そのパートナーに広い意味で香りを捉え、アロマやハーブ、季節ごとの旬の食材を実際に手で触れ、香りを感じ、目で楽しんでおいしく味わって 季節ごとにさまざまな手仕事をしています。
昨年は、葉山の海一望の別荘をお借りして、北海道からたくさんのラベンダーをお取り寄せしてラベンダー三昧な日を過ごしました。
今回の立春大吉祭りの主役は、「いちご」と「ローズ」。名付けて「いちご仕事」。
・赤ワイン香るいちごとローズのコンフィチュール
・出来立てコンフィチュールでいちごとローズのクリームチーズ
・ラヴィアンローズないちご大福
・いちごのチョコフォンデュー
と、五感が喜ぶ、色とりどりのメニューたち。
平野邸全体が甘酸っぱいいちごの香りとゴージャスなローズの香りに包まれて参加者の全員が、笑顔、笑顔!
甘酸っぱいいちごの香りは、無条件に女子を幸せにする力があります。まるで、少女の頃に戻ったように可愛らしい。でもこれは、1人でやってもこんなに愉快に楽しくはできません。香りをシェアして楽しめる仲間がいて、実現するのです。 コロナ禍で、オンラインによる出会いが深く濃く強い絆を作ってくれています。 いい出会いをしました。女子はいくつになっても女の子なんです!
【春を待つ香り作り〜いちご仕事の後は、「立春大吉」を祝う香りの手仕事〜】
レシピ1:「まとう」をテーマにフレグランスオイル ローズウォーターベースのフレグランスウォーターを手作り
すべて未開封の精油を13種類ご用意。
試香紙を使い、自由にMYフレグランス作り
レシピ2:浄化効果の高いエプソムソルト&ダマスクローズでバスソルト作り
葉っぱやごみを取り除き、エプソムソルトと合わせてキッチンペーパーに乗せ、ガーゼでくるんで出来上がり。 ローズには、強肝効果と浄化作用が強いので春のスタート立春のバスソルトにはぴったりの相棒
香りの手仕事では、自分自身が好きな香りをブレンドしていただいたのでみんな真剣。それぞれ、素敵な香りが出来上がったようです。
●25周年の記念イベントにぴったりのゲスト「Kさま」
お仕事が忙しいのにも関わらず、立春大吉祭りに参加してくれたのは、私にとってとても大切なお客さま。1998年12月12日、横浜元町でリフレクソロジーのサロンを開業したとき、開店初日にお越しになった私のセラピスト人生の最初のお客さまである「Kさま」です。つかず離れず、25年。ほぼ月に1度のペースでの定期ケアを続けて下さいました。
これはきっと、神さまからのギフト。そんなKさまと、25年にして初めての2ショットにデレデレな私。
セラピストとお客さまという枠を超え、互いに38歳から63歳までの25年を生きてきた同志のような存在に成長していました。セラピストとしての初めの一歩の生き証人。Kさまと共に元気で長生きを目指してよりよい関係性を構築したいと思っております。
●季節季節の香りに触れ、心を華やがせながら日々の暮らしを大切に……
立春スペシャル講座の最後は、いちごとローズと精油でほんわかしながら、暮れ行くお日さまをバックに、クリスタルボウル奏者の江田繁子さんの奏でる美しい音色にうっとり!
本当は、「この平野邸でお泊りしながら、この音色をBGMに寝かしつけていただこう」なんてことを企んでおりました。しかし、それはコロナ禍のため叶わず……でしたが、又次回のお楽しみとしてとっておこうと思っております。
翌日は、北鎌倉遠足、座禅経験も含めたスペシャルな遠足へ。
明月院~東慶寺~浄智寺~円覚寺座禅体験。
3日目、宿泊者の皆さまを中心に、せっかくならと、立春の北鎌倉遠足を実行。
北鎌倉が初めての方も多かったため、得意顔で、山内が“にわかガイド”となり、皆さまをお連れすることに。
お天気にも恵まれ、立春という季節の節目を皆さまと共にできたことをとてもうれしく思っております。
「更年期世代になると、季節の移ろいに心と身体を寄り添わせて健やかに生きることが難しくなってきます。 だからこそ、季節季節の香りに触れ、心を華やがせながら日々の暮らしを大切にしていくことの必要性をこれからもお伝えしながらサロンやスクールを運営していきたいと思っております」
著者プロフィール
山内さちこさん
ナチュラルエイジングコーディネーター。1998年、横浜にリフレクソロジー専門店をオープン。2018年、セラピスト歴20年の集大成として、更年期障害に苦しむ女性が安心して相談できるサロン「ホリスティック メノポーズラボ」を逗子と横浜に開設。https://holistic-menopause.com