現在発売中の「セラピスト12月号」第1特集では、精油とハーブで「がん」を癒すセラピストたちの、さまざまな取り組みを掲載しています。その中で、東京都葛飾区の「訪問看護ステーションみどり」で看取りケアを行う、看護師兼アロマセラピスト・川崎順子さんに密着取材をしました。ここでは、本誌未掲載のアロマケアの事例を紹介します。
取材・文◎藤田優里子
川崎さんが実践している「在宅アロマケア」とは?
看取りのアロマケアでは「身体のケア」と共に「心のケア」が大切で、患者本人やその家族を支えることがセラピストの役目でもあります。また、使用できる精油も限られているので、患者の状態を見ながら慎重に選び、ケアを行います。
セラピスト12月号では、「右乳がん」および「右頬粘膜がん」の患者たちへの看取りアロマケアを2例紹介しています。ここでは、「非結核性抗酸菌症」を患う56歳の女性の例を紹介します。彼女の場合、夫の父親が癌の終末期のため、川崎さんが在宅看護でアロマテラピーを導入していました。妻にもお願いしたいという夫の希望により、訪問アロマケアを行うことになりました。
また、本誌にも掲載してある「右頬粘膜がん」の事例を再録します。
事例①
事例②
プロフィール
川崎順子さん
かわさきじゅんこ 「訪問看護ステーションみどり」看護師、英国IFAアロマセラピスト、内視鏡技師。慈恵会医科大学外科病棟に7年勤務後、内視鏡部で主任業務を15年務める。選択定年で退職後、オリエンタル・アロマセラピー・カレッジで学び、IFAを取得し、訪問看護ステーションみどりにて勤務。