日々移り変わる女性ホルモンのバランス。月経サイクルにおいても、一生を通しても、その分泌量やリズムは大きく変わっていきます。ストレスが多い現代、ホルモンバランスの不調を訴える女性は多いですが、その根本の原因は、「自律神経の乱れ」、「セロトニンの不足」、「卵巣疲れ」の3タイプに分けられるとか。そこで、下記のチェックであなたの不調タイプを診断。タイプごとのセルフケアの方法も紹介します。
文◎烏山ますみ
STEP1 生理前の症状で、女性ホルモンが乱れる原因タイプを知ろう!
あてはまる症状にチェックして下さい。
※生理前の状況を思い出してチェックをする場合、毎月の症状が異なることもあって、正確にタイプが出ないこともあります。チェックの際は、実際の生理前の時期に行いましょう。一番数の多いものが、あなたのタイプです。
3つのチェックリストの中で、最もチェック項目が多かったものが、あなたの体質です。
STEP2 不調タイプごとの対策を知ろう!
自律神経の乱れタイプの人は…
入浴やマッサージで身体を温める
生理前に、肩こりや手足の冷え、めまいなどの症状を強く感じる方は、自律神経が乱れているタイプです。普段から「交感神経優位」の生活となっているため、血管・神経系に不調が出やすくなります。一時的、または過度のストレスで女性ホルモンに影響が出るのです。ストレスで自律神経が乱れると、卵巣への指令が上手く伝わらず、女性ホルモンも乱れてしまいます。
また、気持ちの面よりも「身体の不調が強く出る傾向」にあり、生理痛が強かったり、生理中まで不調を強く感じる方が多いのも特徴です。
セルフケアの方法
交感神経優位で末端まで血行が行きわたらず、子宮や卵巣への栄養素も十分に届いてない状態です。入浴などで身体を温めて、ホルモンバランスを整えましょう。
また、身体が凝り固まっている方が多いので、マッサージなどで筋肉を緩めましょう。副交感神経が優位になり、自然と女性ホルモンのバランスが良くなっていきます。
セロトニン不足タイプの人は…
深い呼吸とウォーキングなどのリズム運動を
もともと脳内のセロトニンが少ない方は、生理前に、身体よりも気分や感情面の不調が出やすい傾向があります。生理前に食欲が増したり、眠くなったり、気分が塞ぎがちになるのは、女性ホルモンのエストロゲンの低下により、脳内物質セロトニンも一緒に低くなるためです。
ただ、30代以上の方は、エストロゲン分泌量と同様にセロトニンも低下していくので、もともと不足しているタイプでなくても、年々生理前の不調が出やすくなります。
セルフケアの方法
まず、気をつけることは呼吸です。姿勢が悪く呼吸が浅くなりがちなので、ゆっくり長めに吐くことを意識して身体の隅々まで酸素が行きわたるようにします。そうすると酸素が卵巣までしっかりと届き、卵巣の細胞も活性化します。
その他、リズム運動(リズムを繰り返す運動)もセロトニン活性化のために有効です。ウォーキングやジョギングを週2~3日程度続けると、女性ホルモンも整っていきます。
卵巣疲れタイプの人は…
たんぱく質、ビタミンEなどを食事に取り入れる
卵巣疲れで女性ホルモンが乱れてくると、身体のむくみやイライラ、下腹部の張りを強く感じたり、にきびが出るようになります。20代~30代前半の方が該当する場合、自律神経の乱れやセロトニン不足からくる女性ホルモンの乱れの場合が多いので、卵巣ではなく、自律神経やセロトニンのケアをすることが大切です。
30代後半~50代くらいまでの方は、加齢による卵巣機能の低下で女性ホルモンの乱れが出ます。女性ホルモンを補う生活を心がけることが肝要です。
セルフケアの方法
このタイプの方が気をつけることは、食事の際に、たんぱく質、ビタミンE、カリウム、コエンザイムQ10など、卵巣の新陳代謝がスムーズになり、女性ホルモンが活性化する食材を積極的に摂取することです。
また、運動によってもエストロゲンが出てきます。適度な有酸素運動を行うと、女性ホルモンの減少による不調から解放されます。
まとめ
自律神経・セロトニン・卵巣は連動して機能しているので、不調が長引くと3タイプ全ての症状が出てきます。その中から最も強く感じる項目のケアから行っていくと、スムーズに女性ホルモンのトラブルにアプローチすることが出来ます。