『セラピスト4月号』(2019年3月7日発売)第1特集では、「セラピーでつらい症状を予防&緩和!輝く第二の人生をスムーズにスタートさせる 更年期ケアのプロになろう!」を掲載しています。
ここでは、山内さちこさんが考案した、あなたの更年期の症状をチェックし、その状態にぴったり合ったセルフケア法を紹介します。自分の心身の状態を知るためにぜひ行ってみましょう。
山内さんは、神奈川県逗子市で更年期障害に苦しむ女性のためのサロン、「ホリスティック メノポーズラボ」を主宰しています。
監修◎山内さちこ 構成◎林亜沙美
STEP 1 更年期の症状が出ているかを知ろう
現在の自分にあてはまる状態を下記より選び、チェックボックスにチェックを入れてください。
STEP 2 チェックの結果はどうでしたか?
全部でいくつチェックがつきましたか? その数をもとに、下記の結果を参考に生活習慣を見直してみましょう。
16個以上
具体的な対策が必要な可能性があります。これ以上不調が増えないようにするためにも、食事のバランスや睡眠の質、仕事や家事のやり方を大幅に見直していきましょう。必要に応じて専門医の受診も視野に入れ、積極的に更年期の不調の改善を行っていきましょう。
6~15個
すでに更年期の症状が複合的に出始めている可能性があります。まずは、身体をいたわることから始めてください。減少する女性ホルモンを補ってくれるイソフラボンたっぷりの大豆製品や血管を強くして若さを保つ魚などの食材を積極的にとるなどして食事内容を見直し、これ以上不調が増えないために運動やセルフケアを取り入れて、自律神経のバランスを整えていきましょう。
5個以下
今すぐに対処しなくても大丈夫ですが、チェックがついた項目は今後悪化する可能性があります。
食事・睡眠・休息のバランスを見直し、生活の中に適度に運動やセルフケアを加えてみてください。働き過ぎや無理のし過ぎは禁物です。
更年期以前の方も、早めのセルフケアを!
更年期(45歳~55歳)以前の方でも、婦人科系の疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、月経困難症、生理不順、月経前症候群)を抱える方は、積極的に身体を温める「温活」を行うなどして、更年期対策を早めに行うことをおすすめします。また、更年期障害と同じ症状が出ていても、違う病気が潜んでいる場合があります。気になる症状がある場合は、専門医の受診をおすすめします。
注意!
更年期の不調改善を目的にアロマテラピーやメディカルハーブでサポートを受ける方で、婦人科でホルモン投与を受けている、大豆イソフラボン関連のサプリメントを常用している方は、セラピストにその旨を伝えてください。精油(アロマ)やハーブの中には、女性ホルモンに似た成分が含まれている場合があるので、注意が必要になります。
STEP 3 セルフケアを取り入れよう
更年期のつらい症状を予防&緩和するには、チェックの数に関わらず、早い時期からセルフケアを取り入れることがおすすめ。暮らしの中で簡単に行える、女性ホルモンや自律神経のバランスを整えるためのセルフケア方法を紹介します。
むくみ&冷え&ホットフラッシュのためのセルフケア「フットバス」
むくみや冷え、ホットフラッシュなどの症状には、身体を芯から温め血流や代謝を促してくれるフットバスがおすすめ。エプソムソルトの主成分はマグネシウムなので、血管を広げて血流を促進してくれたり、デトックス効果があるといわれています。
指先や手首などの関節のこわばりや痛みの改善に「セルフハンドトリートメント」
手や指を多く使う仕事や趣味がある方は、こわばりや痛みなどの症状が早めに出ることがあります。関節の動きを滑らかにするブレンドオイルを使ったセルフハンドトリートメントで、末梢神経や毛細血管を活性化していきましょう。こわばりを感じている場合は朝晩1回ずつ、予防したい場合は夜寝る前に1日1回行うのがおすすめです。
皮膚の乾燥やかゆみに「全身のアルガンオイル保湿ケア」
皮脂の成分とよく似ている「アルガンオイル」は肌への浸透率が抜群に良く、オレイン酸とリノール酸が含まれているので肌にハリを与えバリア機能をアップしてくれます。ボディだけでなく、顔や髪にも使える更年期ケアに万能なオイルです。
教えてくれた人
山内さちこさん
ナチュラルエイジングコーディネーター。1998年、横浜にリフレクソロジー専門店をオープン。2018年、セラピスト歴20年の集大成として、更年期障害に苦しむ女性が安心して相談できるサロン「ホリスティック メノポーズラボ」を逗子と横浜に開設。
https://holistic-menopause.com
閉経前に女性の身体はダイナミックに変化します。その変化を見過ごさず、いたわりの気持ちを持って慈しんであげることで、上手に更年期を過ごすことができます。更年期以降の人生を楽しく過ごすためにも、“更年期”の知識を正しく理解し、受け入れることから始めていきましょう!