セラピスト6月号の第2特集では、『サロンコンセプトに合わせた「わたしのブランド」を確立 プライベートブランドを作ろう!』と題して、セラピストやエステティシャンがOEMを活用してつくる「プライベートブランド」について、その商品を作るプロセスから実際の活用事例、OEMを行っている企業の声などを紹介しています。ここでは、本誌で紹介しきれなかったOEM企業アンケートからの声を紹介します。
構成◎本誌編集部
過半数の企業で「最短納期」が3週間以上もかかるワケ
まず、こちらは本誌で紹介した「最短納期」のグラフです。さすがに「当日」や「翌日」に出来上がってくることは無いようです。
OEMの一般的な流れは、発注があったら「試作品」を作ってチェックするという工程があり、試作品でOKが出てからまとまった量の原材料を調達します。
なぜなら、先に原材料を調達してしまってから「試作品ではダメ」となってしまったらOEM企業に損失が出てしまいますから。
そして、発注の内容等によっては、こだわって指定した、特別な原材料を調達するのに時間がかかるなど、より多くの時間がかかることもあります。
「最小受注数」等とも併せて、パートナーとなるOEM企業とよく相談をして、じっくり進めていきましょう。
意外に多かった「容器・ボトル」に関する意見
つぎに、複数の企業から「容器・ボトル」に関する意見が出ました。
この最大の理由は、精油やコスメを作るOEM企業は、容器やボトルを別の専門会社へ発注して製造してもらうことが多いからです。そのため、少ない数での発注が難しかったり、途中での変更が出来なかったりすることにつながると考えられます。それが、こだわりの強い特別な物であればなおさらです。
先ずは「小ロット」で。そして継続的に。
最後に、これも複数の企業から出てきた意見ですが、OEMに不慣れなセラピストやエステティシャンへは、「小ロット」での生産を勧めています。
大量生産のメリットとは、生産物1点当たりに掛かるコストを少なくできること。つまり、乱暴な言い方をすれば「多く作れば作るほど、生産物1点当たりの値段を下げられる」のです。
ですが、1点当たりのコストばかりに気を取られて大量に生産してしまうと、大量に作った商品を本当に売り切ることができるのか?という不安も出てきます。
OEM企業としても、パートナーとなって生産を手掛けたお客さまとは、継続的に付き合っていきたいと考えているので、1回きりで失敗してほしくないのです。
そのためにも、製造するだけにとどまらず「販路開拓」などにまで力を貸してくれる企業もいます。
はじめは小ロットからスタートして、安定的な販売を実現し、継続的に「わたしのブランド」を発信していきましょう。