腸は、食べ物から摂取した栄養素を吸収し、毒素を排出する重要な器官。
現在の腸の状態は、これまで食べてきた物がそのまま反映されていると言っても過言ではありません。どこか体調に違和感がある方、この診断から分かる腸のタイプで、これからの食生活を見直してみませんか?
文◎小野総子(IFCA国際食学協会)
※こちらのWEB記事はセラピスト13年10月号と連動しております。あわせてお楽しみください。
以下の全ての項目から、当てはまるものをチェックして下さい。
4つのチェックリストの中で、最もチェック項目が多いものがあなたの腸タイプです。
Aグループのチェック数が一番多かった人は…
【食物繊維不足タイプ】
食物繊維が不足しているかどうかは便の状態を見ることで分かり、黒く固い状態だと食物繊維が不足しています。
また、食物繊維が多い食材は基本的に硬く、自然と噛む回数が増えます。そのため、早食いの人や、麺やパンなど柔らかいものをよく食べる人は、食物繊維が不足している傾向があります。
〈食生活のポイント〉
まず、主食は麺やパンよりもお米を食べるようにするといいですね。特に、玄米は白米より食物繊維が6倍も含まれていますので、玄米ならなお良いです。
おかずは口当たりの良いものや柔らかいものばかりでなく、よく噛まないと食べられないものを意識的に選んでいきましょう。また、野菜は生の状態よりも加熱した温野菜の方が、一度に多くの量を摂取できます。
Bグループのチェック数が一番多かった人は…
【動物性食材摂り過ぎタイプ】
肉類の脂は、人間の体温で溶かすことが出来ずに腸内に溜まっていき、腐敗して悪臭を放つ有害物質を発生させます。そのため便やおならが臭くなったり、血液に乗って肺まで到達し、口臭の原因にもなります。
また、動物性食品にはリンが多く含まれています。リンの摂取量が増えるとカルシウム不足になり、イライラしやすくなるので気をつけましょう。
〈食生活のポイント〉
腸内に溜まった脂をかき出してくれるのは、野菜や海藻に含まれる食物繊維です。腸をキレイに保つためには、動物性食品の3倍量の野菜を摂ると良いといわれています。
しかし、現代人は明らかに肉を食べ過ぎている上に、野菜不足の傾向もあります。成人女性の場合、動物性食品の目安は1日100g程度で、その3倍量の300~350gの野菜を食べるよう意識すると良いですね。
Cグループのチェック数が一番多かった人は…
【食品添加物摂り過ぎタイプ】
食品添加物は身体から排泄しにくい有害物質で、腸の絨毛というヒダにへばりつき、デトックスの妨げになります。そのため、添加物が多い物を食べていると身体に毒素が溜まり、疲れやすくなったり、”なんとなくだるい”という症状が起きることがあります。添加物は、安売りされている調味料や、コンビニ弁当、栄養ドリンクなどに多く使われています。
〈食生活のポイント〉
食品添加物を考えた際、盲点になるのが調味料。安売りされている調味料には、うま味を出すために添加物が使用されていることが多いので、伝統製法で作られた安心安全なものを選ぶようにしましょう。
栄養ドリンクなども添加物がたくさん使用されているので、なるべくバランスの良い食事から、栄養素を摂取するよう日々心がけると良いですね。まずは食品表示を見る癖を付けていきましょう。
まとめ
どのタイプも、デトックスの妨げとなり腸内環境が悪くなる要因です。
まずは自分のタイプに合わせた対応策で腸内環境を整え、食物繊維・動物性食品・食品添加物全てを日々の食生活で意識していけば、腸をキレイに保つことが出来ます。今いる自分の身体は、過去に自分が食べたもので出来ているということを、改めて意識していきましょう。