鍼灸師・エステティシャンとして全国で活躍し、腸セラピーや経絡ケアを行う大山招子さん。大山さんの元に訪れるクライアントも、冷え性で悩む女性が多いそうです。
冬本番のこの時期に嬉しい、”冷え性”改善のためのポイントを一日の流れに沿って紹介します。
構成◎本誌編集部
お腹を温めることが足先を温めることに繋がる
“冷え性”と言ってもさまざまな症状がありますが、主に皆さんが悩んでいるのは、足先など末端に冷えを感じるような冷えではないでしょうか。実はこれ、内臓が冷えているために起こる症状でもあるのです。
冷えを感じている方は、足先などもそうですが、お腹(内臓)も冷えている場合が多い。お腹にはご存知の通り、身体を機能させるために大切な臓器がたくさん集まっています。なので、身体が冷えると真っ先にこのお腹を温めようと身体が頑張るので、足先まで気・血が巡らなくなるんです。そのため、末端が冷えてしまっている場合があります。末端に冷えを感じたら、湯たんぽなどでまずはお腹を温めてあげると足先まで温かくなるパターンが多いです。
東洋医学の考え方で言うと、血の巡りが悪い瘀血、血が足りない血虚、人体に水分が溜まる水毒、不要な水や熱が溜まり気・血の巡りを邪魔する湿熱、そしてエネルギーが足りていない気虚などに該当する方が冷えやすいです。
また、冷えは体温と関わりがありますから、体温を管理する自律神経のバランスとも密接に関わっています。そのため、冷え性を改善したければ、自律神経のバランスを整えてあげることが重要になります。
冷え性を根本から解消に導く1日の過ごし方のポイントを紹介するので、冷え性でお悩みの方は、ぜひ生活に取り入れてみて下さい。
心身をリラックス状態にする副交感神経から、活発な状態にする交感神経に切り替える朝。自律神経のバランスを整えるためには、上手に2つの神経の切り替えが出来るようになることが大切。
朝は思い切って窓をあけ、敢えて新鮮な朝の空気と太陽の日差しを浴びましょう。また、朝は解毒に最適な時間。野菜ジュースなどを飲み、腸にアプローチして下さい。朝は身体が活発に働くので、身体を陰性にしても問題ありません。
昼食は身体を温めるたんぱく質(卵や赤いお肉など)や酵素などが入った料理をいただくことを意識し、アイスコーヒーなどの冷たい飲み物は避け、温かい飲み物をとりましょう。小食や偏食も冷えを招きます。エネルギーを燃やす食べ物を身体に取り入れなければ、冷えてしまうのは当然です。雑食で、たくさん食べましょう。
また、筋肉をいじめることも重要。会社などでトイレに行く度にスクワットを行って、冷えた筋肉を動かし鍛えます。外を歩く時は、丹田に力を入れ大股で歩くとより良いです!
夕方からは、保温を意識し始めます。夕飯は身体を冷やすお刺身など生ものは避け、ご飯もお茶碗に半分くらいでOK!煮物など植物性の物がたくさん入っている料理を食べる意識をしてみてください。
また、夜は足先など末端に気を向けてあげると良いです。ゆっくり足裏マッサージやお灸などを行い、副交感神経へと切り替えて下さい。もちろん、湯船に浸かるのは基本です。理想は、夕食やバスタイムを20時までには終わらせること。24時には布団に入っていることが望ましいです。