セラピスト4月号第2特集『キャリアオイル活用ガイド』では、ホホバオイルからグレープシードオイル、ローズヒップオイルや月見草オイルなど、さまざまな植物油の機能性や使い方について解説しています。
ここでは、「マカデミアナッツオイル」をピックアップ。その特徴について紹介していきます。
構成◎本誌編集部
1 サロンで重宝する、使いやすさとコストパフォーマンス
アロマトリートメントのキャリアオイルとして、「マカデミアナッツオイル」を重宝しているのが、アロマテラピーサロンの「アロマスフィア」。
代表の宮川明子さんは、「うちはキャリアオイルといえば、まずマカデミアナッツオイルなんですよ」と言います。
その理由はバランスの良さ。例えばココナッツオイルのように身体を冷やすオイルでもないし、半面、過剰に温めることもない。良い意味で中庸なオイルであるため、どんな場面、クライアントにも使えるそうです。
「また、使ってみると分かると思いますが、肌になじみやすいし、質感が施術をするのにちょうど良いですね」と宮川さん。適度な粘りで手が滑りすぎることがなく、トリートメントしやすいとのこと。手技を邪魔しないオイルであるようです。
さらに、それほど高価でなく品質が長持ちするのも、サロンで使う植物油に選ばれる理由。
「一度サロンに酸化の匂いがつくと、なかなかその匂いがとれませんし、シーツがダメになってしまいますよね。でも、マカデミアは値段の割には酸化しにくいので、とても使いやすいと思いますよ」
2 「マカデミアナッツオイルのトリートメント」で血糖値が低下!
他の植物油と比べ、マカデミアナッツオイルには、「パルミトレイン酸」という不飽和脂肪酸が多く含まれています。
パルミトレイン酸は、人間が自ら生成できる栄養素ですが、年齢とともにその分泌量が減っていくため、植物油を摂取することでその不足を補うことが出来ると言われています。そしてその効果は”飲食する”だけでなく、”皮膚に塗布する”ことによっても得られるのです。
2010年・2012年に、大阪大学大学院医学系研究科・前田和久准教授のグループが行った研究では、「マカデミアナッツオイルのトリートメントにより、血中のパルミトレイン酸の濃度が増え、血糖値が低下した」という実験結果が示されています。
マカデミアナッツオイルのトリートメントによる身体への作用を、ぜひサロンでも実感してみてください。