セラピストの幅を広げるプレミアム精油

投稿日:2012年5月7日

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希少な精油、珍しい精油であっても、世界には使用例があり、産地や作用、適用など、セラピストが使用するにあたって必要な情報はそろっています。これらを使いこなせるようになれば、よりクライアントにぴったりの精油で施術することができ、アロマセラピストとしての幅がぐっと広がります。セラピスト6月号でも詳しく紹介しているプレミアム精油。ここでは、誰もが知るラベンダーについて、異なる産地のプレミアム精油を解説します。
取材・文◎かどさとこ

 

プレミアム精油で、クライアントの今の心身状態を探る

 

 一般にはあまり普段使われない、希少な精油や珍しい精油。こうしたプレミアム精油は、一般的な精油とはまた違った香りと作用が期待できるため、セラピストとしてクライアントに提案・提供できることの幅を広げてくれます。
プレミアム精油にはいろいろな種類がありますが、入門編としては、おなじみの精油ながら産地が異なるものが使いやすいでしょう。
たとえば、ラベンダーカシミール。標高約3千メートルのインド、カシミール地方で採れたラベンダーを抽出したプレミアム精油で、エステル類の含有量が50%近くと非常に高いのが特長です。
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そもそもアロマセラピーでは、700メートル以上の高地で採れたラベンダーが精油の条件とされています。というのも、700メートルを境にエステル類の含有量が大きく変わるため。エステル類は鎮静や鎮痛作用をもたらすとされ、含有量が多いと香りもよくなります。
クライアントに通常のラベンダーとラベンダーカシミールを嗅いでもらい、カシミールの方を好んだら「より鎮静や鎮痛が必要な状態かも」と推察することができます。このようにプレミアム精油は、クライアントの今の心身状態を探るツールとしても活用することができます。 さらにいろいろなプレミアム精油を試してみたいという方には、次にご紹介するような精油がおすすめです。アロマセラピーの奥深さを改めて感じるきっかけになるのではないでしょうか。

●プライ

学名 Zingiber cassumunar
科名 ショウガ科
原産地 インドネシア
抽出部位 根茎
抽出方法 水蒸気蒸留
作用 鎮痛、抗炎症、抗菌、抗真菌、抗ウイルス、駆風、免疫賦活、強壮
適用 関節炎、筋肉痛、風邪、感染症
主要成分 サビネン、γ-テルピネ、α-テルピネン、テルピネン-4-ol

●スパイクナード

学名 Nardostachy jatamanse
科名 オミナエシ科
原産地 ネパール(海抜3300m〜5100mに自生)
抽出部位 野生の根茎と根
抽出方法 水蒸気蒸留
禁忌 妊娠中使用不可
作用 消炎、鎮痙、心臓強壮、消化促進、穏やかな利尿など
適用 筋肉痛、神経と心臓の調整、イライラ、不眠、不整脈、動悸など
主要成分 カラレン、パチョロール、アローアロマデンドレン、ゲルマクレンD、バレリアノール

●フィーバーフュー(夏白菊)

学名 Tanacetum parthenium
科名 キク科
原産地 ブルガリア
抽出部位 全草
抽出方法 水蒸気蒸留
禁忌 妊婦、授乳中の母親、アスピリンアレルギー、抗凝固薬使用者には不可
作用 抗菌、鎮痛、解熱、創傷治癒、抗ストレス、抗リウマチ、消化促進、防虫
適用 関節炎、偏頭痛、リウマチ、筋肉痛、かゆみ肌、きず、月経困難症など
主要成分 クリサンテニルアセタート、カンファー、カンフェン、α-ピネン、p-サイメンなど

●パロサント

学名 Bursera graveolens
科名 カンラン科ブルセラ属
原産地 エクアドル
抽出部位 木部
抽出方法 水蒸気蒸留
作用 抗ウツ、抗リウマチ、抗菌、去痰、鎮静
適用 急性のリウマチ、筋肉痛、殺菌、鎮静
主要成分 リモネン、α-ピネン

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