希少な精油、珍しい精油であっても、世界には使用例があり、産地や作用、適用など、セラピストが使用するにあたって必要な情報はそろっています。これらを使いこなせるようになれば、よりクライアントにぴったりの精油で施術することができ、アロマセラピストとしての幅がぐっと広がります。セラピスト6月号でも詳しく紹介しているプレミアム精油。ここでは、誰もが知るラベンダーについて、異なる産地のプレミアム精油を解説します。
取材・文◎かどさとこ
取材・文◎かどさとこ
プレミアム精油で、クライアントの今の心身状態を探る
一般にはあまり普段使われない、希少な精油や珍しい精油。こうしたプレミアム精油は、一般的な精油とはまた違った香りと作用が期待できるため、セラピストとしてクライアントに提案・提供できることの幅を広げてくれます。
プレミアム精油にはいろいろな種類がありますが、入門編としては、おなじみの精油ながら産地が異なるものが使いやすいでしょう。
たとえば、ラベンダーカシミール。標高約3千メートルのインド、カシミール地方で採れたラベンダーを抽出したプレミアム精油で、エステル類の含有量が50%近くと非常に高いのが特長です。
そもそもアロマセラピーでは、700メートル以上の高地で採れたラベンダーが精油の条件とされています。というのも、700メートルを境にエステル類の含有量が大きく変わるため。エステル類は鎮静や鎮痛作用をもたらすとされ、含有量が多いと香りもよくなります。
クライアントに通常のラベンダーとラベンダーカシミールを嗅いでもらい、カシミールの方を好んだら「より鎮静や鎮痛が必要な状態かも」と推察することができます。このようにプレミアム精油は、クライアントの今の心身状態を探るツールとしても活用することができます。 さらにいろいろなプレミアム精油を試してみたいという方には、次にご紹介するような精油がおすすめです。アロマセラピーの奥深さを改めて感じるきっかけになるのではないでしょうか。
プレミアム精油にはいろいろな種類がありますが、入門編としては、おなじみの精油ながら産地が異なるものが使いやすいでしょう。
たとえば、ラベンダーカシミール。標高約3千メートルのインド、カシミール地方で採れたラベンダーを抽出したプレミアム精油で、エステル類の含有量が50%近くと非常に高いのが特長です。
そもそもアロマセラピーでは、700メートル以上の高地で採れたラベンダーが精油の条件とされています。というのも、700メートルを境にエステル類の含有量が大きく変わるため。エステル類は鎮静や鎮痛作用をもたらすとされ、含有量が多いと香りもよくなります。
クライアントに通常のラベンダーとラベンダーカシミールを嗅いでもらい、カシミールの方を好んだら「より鎮静や鎮痛が必要な状態かも」と推察することができます。このようにプレミアム精油は、クライアントの今の心身状態を探るツールとしても活用することができます。 さらにいろいろなプレミアム精油を試してみたいという方には、次にご紹介するような精油がおすすめです。アロマセラピーの奥深さを改めて感じるきっかけになるのではないでしょうか。
●プライ
学名 | Zingiber cassumunar |
科名 | ショウガ科 |
原産地 | インドネシア |
抽出部位 | 根茎 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留 |
作用 | 鎮痛、抗炎症、抗菌、抗真菌、抗ウイルス、駆風、免疫賦活、強壮 |
適用 | 関節炎、筋肉痛、風邪、感染症 |
主要成分 | サビネン、γ-テルピネ、α-テルピネン、テルピネン-4-ol |
●スパイクナード
学名 | Nardostachy jatamanse |
科名 | オミナエシ科 |
原産地 | ネパール(海抜3300m〜5100mに自生) |
抽出部位 | 野生の根茎と根 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留 |
禁忌 | 妊娠中使用不可 |
作用 | 消炎、鎮痙、心臓強壮、消化促進、穏やかな利尿など |
適用 | 筋肉痛、神経と心臓の調整、イライラ、不眠、不整脈、動悸など |
主要成分 | カラレン、パチョロール、アローアロマデンドレン、ゲルマクレンD、バレリアノール |
●フィーバーフュー(夏白菊)
学名 | Tanacetum parthenium |
科名 | キク科 |
原産地 | ブルガリア |
抽出部位 | 全草 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留 |
禁忌 | 妊婦、授乳中の母親、アスピリンアレルギー、抗凝固薬使用者には不可 |
作用 | 抗菌、鎮痛、解熱、創傷治癒、抗ストレス、抗リウマチ、消化促進、防虫 |
適用 | 関節炎、偏頭痛、リウマチ、筋肉痛、かゆみ肌、きず、月経困難症など |
主要成分 | クリサンテニルアセタート、カンファー、カンフェン、α-ピネン、p-サイメンなど |
●パロサント
学名 | Bursera graveolens |
科名 | カンラン科ブルセラ属 |
原産地 | エクアドル |
抽出部位 | 木部 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留 |
作用 | 抗ウツ、抗リウマチ、抗菌、去痰、鎮静 |
適用 | 急性のリウマチ、筋肉痛、殺菌、鎮静 |
主要成分 | リモネン、α-ピネン |