文◎藤井裕子(ヒプノセラピスト)
潜在意識の性質を利用して、無意識から眠れるようになる!
不眠改善は、ヒプノセラピー(催眠療法)の得意分野です。私も酷い時には朝まで眠れないことがありましたが、ヒプノセラピストになってからはすんなりと眠れるようになりました。
米国留学時、長年寝付けずに心底困っていた女性が、嘘のように眠れるようになった事例がありました。その方法とは『寝たふり』です。セラピストは「本当に寝ているかのように、呼吸、脱力具合、気持ち、全てを再現して真剣に寝たふりをして下さい。」と彼女に指示しました。
寝たふりを続けて数日後、彼女はすんなり眠れるようになっている自分に気付き、不眠から解放されていました。嘘のような本当の話ですが、実はヒプノセラピーを活用した方法でした。
潜在意識(無意識)はイメージを現実と区別しません。例えばレモンをイメージすると脳に命令が行き、実際に唾液が出てしまいます。ヒプノセラピーは潜在意識のこのような性質を利用して、無意識から変わることができるセラピーです。不眠の女性が実践した方法は、寝たふりをすることで睡眠というイメージが潜在意識から脳に送られ、心身に睡眠中だという命令が行き、実際の睡眠に入るというメカニズムです。
潜在意識に話しかけて、イメージの力を利用する
また、ヒプノセラピーを利用して、眠りが浅くて夜中に起きてしまうお悩みを改善する方法があります。それは、『潜在意識に話しかける』という方法です。
潜在意識は寝ている間も働いており、問題解決の能力があります。眠る前に「寝ながら考えよう」と言うと、潜在意識は本当に一晩中考え、翌朝に目覚めた時には答えが見つかっていたりします。
かの有名なエジソンの業績はほとんどが夜の間に完成しました。エジソンは昼間でもうたた寝をするので有名で、枕元には常にメモとペンが用意されていました。その他、フランスの思想家ヴォルテールや、科学者のウォレス等、偉大な思想や発見を生み出した多くの著名人が寝ている間の潜在意識を活用しています。
今回は、眠りに関する悩みを寝ている間に潜在意識に解決してもらいましょう。寝る前に心の中で「夜中はぐっすり眠り続け、朝の○時にすっきり目が覚めています」と唱えます。更にイメージの力を利用して、“朝まで素晴らしく心地よい眠りが続き、決めた時間に爽やかに目覚めている自分”のイメージもしてみましょう。すると、潜在意識は本当に一晩中、問題解決に向けて働いてくれます。
寝たふりと潜在意識への話しかけの2つセットで快眠を手に入れて下さい。
プロフィール
藤井裕子(ふじいゆうこ)
ヒプノセラピーサロンフェイス代表。ヒプノセラピスト・講師・執筆活動。潜在意識から前世やトラウマやストレスの原因などのカウンセリングを行うヒプノセラピ-の第一人者。
http://www.yukofujii-mco.com
カナダ協会PBH認定ヒプノセラピスト、インストラクター、アメリカ協会NBPES認定ヒプノセラピスト。潜在意識のプロフェッショナルとして、ヒプノセラピー(催眠療法)、前世療法、メディアでは夢診断、心理テストなどを行っている。著書に『ヒプノセラピストになる』(BAB出版)、『「幸運の扉」の開き方』(フォレスト出版)、『なりたい自分を作る法』(祥伝社)、『親が子どもを幸せにする方法』(泉書房)、『読むだけでキレイにやせるヒプノダイエット』(総合法令出版)、『今すぐ前世がわかる本』(宝島社)。CD『幸運を引き寄せる恋愛セラピー』(フォレスト出版)がある。
『ごきげんよう』(フジテレビ)、『ナイナイサイズ』(日本テレビ)、『関根麻里のハリウッド☆キュ-』(スカパー!)、『あっぱれさんま新教授』(フジテレビ)、『渋谷FM』『Hanako』『Oz magazine』『美人百花』『GLITTER』『25ans』他、取材掲載、出演40以上。