近年爆発的にブームなのが、ランニングや登山。スポーツ経験のない人も、気軽に身体を動かす機会が増えています。さらに2012年はオリンピックイヤー! この夏はまさに「スポーツの夏」になりそうです。
そして、しっかりと運動した後には、身体のケアも念入りに行いたいもの。今回は、「セラピスト8月号」でも登場するスポーツアロマトレーナーの神﨑貴子さんに、自宅でも気軽に行えるセルフケアを教えてもらいました。
ランニングや階段の上り下りトレーニングから、山登りまで、筋肉が疲労しやすい部位は下半身、膝、足首など。これらの部位に疲労を溜めたままだと、練習成果が上がらないばかりか、疲労骨折などケガの原因にもなります。
したがって、筋肉をほぐし、柔らかくすることで血行を促進し、むくみ解消やケガ予防を目的としたケアが重要になります。(取材・文◎横山真子 撮影◎漆戸美保)
STEP1
疲労がたまると身体の中でもむくみやすいといわれる股関節そけい部リンパ節の流れをよくするためのケア。手を密着させ、時計回りにリンパを流していく。力はあまり入れないようにする。
STEP2
足の親指と人差し指の間にある中足骨は、ランニングによる疲労骨折が起こりやすい場所。また、循環障害を起こしやすい個所でもあります。そこで、この場所を親指(または人差し指)でこすり、循環を促進します。疲労骨折を予防する役目もあります。
STEP3
ここで初めてオイルを塗布。シンスプリントになりやすい部位、骨のきわに対して、親指で深く丁寧に、らせんを描きながら上に回していきます。硬結がみられ、循環障害を起こしているケースも多いです。この手技でほぐすことで、疲労骨折を予防します。
STEP4
ランニングによる膝の炎症「ランナー膝」のケア。膝の皿の周りに対して、親指で外から沿うようにほぐします。大腿四頭筋という、膝を曲げる筋肉が疲れてくると、痛みが生じます。膝の周りの緊張をとることで、疲労回復をもたらし痛みを和らげます。
STEP5
太腿内側の筋肉をつかみ、揉みます。そけい部まで、オイルをつけて丁寧にゆっくりとすべらせていきます。
STEP6
最後の仕上げ。これまでのケアをまとめるような感じで、足の指先からそけい部まで、包み込むようにして手の平で流します。