『セラピスト』8月号に掲載のスウェディッシュマッサージ。
まったくの初心者からスタートしても、この技術を学べば、ご家族や身近な人のちょっとした不調のケアができるホームセラピストになることができます。
また、既にセラピストとして活躍中の方なら、ご自身の技術の底上げをすることができ、施術のクオリティアップ、クライアントの満足度や売り上げの向上が期待できます。
そんなスウェディッシュマッサージを体験してきました!
文◎本誌編集部
スウェディッシュマッサージの高い汎用性
セラピーの初心者にとっても中・上級の施術家にとっても、その技術を学ぶことで得られるものが多いスウェディッシュマッサージ。
また、その知識・技術は他の多くの手技やセラピーと組み合わせて使うことが可能なのだとか。
スウェディッシュマッサージは、世の中に数多ある癒しの技術の中でも抜群に懐が深いものの1つだといえるのではないでしょうか。
少しでも興味を持たれたなら、知識や技術の習熟度を問わず、どんな方でも一度は学んでみる価値があると言えるかも知れません。
そのスウェディッシュマッサージを体験しに、表参道にあるサロンを訪ねました。
8月号にご登場いただいた今埜久美子さんのサロン、OCTAVOは、表参道の喧騒から少し離れた落ちついた雰囲気の場所にありました。
緊張をほぐしてくれたセラピストの笑顔と丁寧な問診
やや緊張しながらチャイムを押すと、今埜さんが笑顔で出迎えてくれました。
そして、「暑いですから、まずは涼んでください!」と、ソファで冷たいお茶をいただきながらカウンセリングシートの記入と丁寧な問診が。
問診の結果を受けて、
今埜さんがこれからの施術で使うオイルをいくつか提案してくれました。
嗅ぎ比べると、気になった香りが2つ。
その中から、
「だいぶお疲れモードのようなので……」ということで、リラックス、ストレスや不安の解消などに特にオススメだというJANNETを選ぶことにしました。
問診を終え、香りを決めたところで、すでに20分以上が経過。
本当に丁寧に向き合っていただけることを感じます。
いよいよスウェディッシュマッサージを体験!
さて、お手洗いを済ませ、施術ルームへ。
アターオイルのオリエンタルな香りが漂う心地よい空間で、服を脱ぎ、施術用ベッドにうつ伏せになり、肩までタオルをかけてから今埜さんに声をかけました。
「これくらいの圧で大丈夫ですか?」
ゆっくりと施術が始まりました。
まずは身体を全体的にほぐされているのかな?という感じです。
後から今埜さんに尋いてみたところ、このときの前操作やローリングで、身体の癖や癒着部分などを確認していたのだとか。
そう!
スウェディッシュマッサージは、こうして触っているだけなのに色々なことが分かってしまうのがすごいのです!
うつ伏せでの施術は、
背中、首、肩、腕……と続きます。
ほどよい圧と心地よさで(多分、私が心地よいと感じる圧の強さまで今埜さんには手に取るように分かってしまったのだと思います)、心身ともにリラックスしていくことが分かります。
意識が遠のきそうになったところで腕までの施術が終わり。
続けて腰とヒップの施術です。
実は上の子の出産以来腰痛持ちの私。
今埜さんによると、私の腰は圧をかけられると「逃げた」とのことで、
脚の方から少しずつ緩めながら腰へアプローチしてくれました。
それにしても、自分のためだけ、それも自分がリラックスするためだけの時間って……本当に長いこと持てていなかったような気がします。
とはいえ、日常に追われるとなかなか難しいのですが、自分を大事にできていなかったことに思い至りました。
「ずいぶん、お疲れモードですね。たまにはこういう時間も持たれてくださいね」
今埜さんの言葉が沁みます。
「私たちもそうですが……」と、今埜さんは、
好きなことだからこそ、無理が「できて」しまうという罠がある……と話してくれました。
納得せざるを得ないですね……。
ゆったりとした、本当に自分のためだけの時間。
心地よさとともに、涙も出そうになってしまいます。
腰のあたりの施術の後は足の施術。
ふくらはぎへの圧やストレッチ。
これは、8月号の取材で見せていただいた手技です。
こんなに気持ちの良いものだったとは。
足の施術が終わると、体勢を仰向けに変えます。
当然といえば当然なのですが、『セラピスト』2月号のタオルについての特集でも取り上げた、クライアントに羞恥心を感じさせないタオルワークも、もちろんバッチリ! 細やかな気遣いを感じました。
仰向けになると、首やデコルテ周り、上腕のマッサージです。
それにしても、本当になんという心地よさなのか。
確かにマッサージされているのに、それもときにはかなりの圧なのに、それでも意識が遠のいてしまう不思議……。
このままずっと続いてほしいような、夢のようなひとときです。
そして、誰かにこんなに心を込めて丁寧な施術を行うセラピストは、本当に尊い仕事だと、改めて実感しました。
最後は顔と頭部への施術。
頭の凝りがスッキリすると同時に、ストレスも軽減していくような感覚です。
ああ、そして、ついに施術が終わってしまいました。
「ゆっくりと起き上がってくださいね」
施術を終え、着替えを済ませるとアフター問診です。
施術をして気になった箇所、私の疲れている箇所、気をつけるべき生活習慣など、見透かされたように教えていただきました。
「今日はどっと疲れが出たりすることもあるので、水分をたっぷり摂って、それからゆっくり休んでください」との言葉通り、この日の私は、帰宅後は最低限のことだけ済ませて爆睡でした。
機会があれば、今度はプライベートでも……。
今埜さん、本当にありがとうございました!
なお、この今埜さんの施術を間近で見られるチャンスが秋にあります。
10月に開催されるセラピーワールド東京2023。
その初日の6日(金)の10:20〜行われるのが
「あなたの技術の価値を高める スウェディッシュマッサージ」の特別講演です。
どうぞこの貴重なチャンスをお見逃しなく!
〔詳細情報〕
取材協力:OCTAVO
セラピーの種類:スウェディッシュマッサージ
セラピーのレベル:上級 ※初級から学ぶことが可能
セラピーの先進性:オーソドックス(根源的)
セラピーを活用できる場所:サロン、自宅
体験者:セラピスト編集部 安福